ホンダのワンボックス車「バモス」の現行型は1999年6月にデビュー、追ってハイルーフ仕様の「バモスホビオ」が2003年4月に追加されました。1970~73年に掛けて販売された初代「バモスホンダ」がアバンギャルドであったのに対し、2代目となる現行型は「ストリート」の後を継ぐオーソドックスなモデルで、16年に渡り生産が継続されるロングセラーともなっています。
スタイリングはコンテナのようなボクシーな形状が特徴で、ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,755~1,775mm(バモス)/1,880mm(バモスホビオ)となっています。又、ホイールベースは2,420mmで、車両重量は950~1,080kgとなります。サスペンション形式は前:マクファーソンストラット式/後:ドディオンアクスル・リーフ式で、駆動方式はMRが基本でフルタイム4WDも設定されます。
エンジンはNAの他ターボも追加設定
エンジンは0.66L直3 SOHCで、発売当初はNAのみが用意され、最高出力46ps/最大トルク6kgmのスペックでした。トランスミッションは5速MTと3速トルコン式ATが設定されました。発売時のグレード体系は、標準グレード「M」と上級グレード「L」がラインナップされました。そして2000年2月に、最高出力64ps/最大トルク9.5kgmのスペックを持つターボエンジンと4速ATを搭載する「ターボ」が追加されました。
同時に、NA車に最高出力52ps/最大トルク6.1kgmにスペックアップしたエンジンと4速ATの組み合わせが追加設定されました。次いで2001年9月にマイナーチェンジを実施し、フロントグリルと前後バンパーの意匠が変更されると共に、ヘッドレストの大型化やフルフォールダウン機能付リアシートの採用などの改良が行われました。同時に、NA・4AT車のスペックが最高出力53ps/最大トルク6.2kgmに向上しました。
次いで2005年12月に2度目のマイナーチェンジを実施し、サイドアンダーミラーの追加など装備の充実が図られた他、ターボ車のグレード体系が「Mターボ」「Lターボ」の2種類になりました。続いて2007年2月に実施された3度目のマイナーチェンジでは、外観の一部変更と共に、「バモス」のみに車高を20mm下げた新グレード「L・ローダウン」及び「Lターボ・ローダウン」が追加されました。
ターボを廃止し、バモスは全車ローダウン仕様に
続いて2010年8月に4度目のマイナーチェンジを実施し、装備の一部が変更されると共にNA車のスペックが最高出力45ps/最大トルク6kgm及び最高出力52ps/最大トルク6.3kgmになり、ターボ車は廃止されました。同時に、「バモス」にローダウンサスペンションや13インチタイヤが標準化されると共にグレード体系が変更され、「M」「M・スタイリッシュパッケージ」「L」「L・スタイリッシュパッケージ」の4種類となりました。
次いで2012年6月に一部改良を行い、グレード体系が新設定された「G」のモノグレードとなりました。そして2015年3月の一部改良では、ACG制御の変更などにより燃費が5%前後向上した他、EBD付ABSが標準装備されました。
バモス/バモス ホビオは、2018年にN-BOXをベースとしたFFレイアウトを持つN-VANにバトンを渡し長年の歴史に幕を閉じました。