日産のミドルクラスミニバン「セレナ」は、1999年6月に8年ぶりとなるフルモデルチェンジを実施し、2代目となりました。駆動方式が従来のFRベースからFFベースに変わり低床化が図られると共に、ラインナップからカーゴを廃止し乗用ワゴン専用モデルとなった事が最大の特徴でした。
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スライドドアを両側に装備
スタイリングは、先代同様の1.5ボックス型フォルムを踏襲しつつ、ボンネットフードが若干長くなると共にAピラーの傾斜が強くなり、より乗用ワゴン的な雰囲気が強いものとなりました。又、先代は後席用ドアが左側にしか備わらない4ドアだったのに対し、両側にスライドドアを装備した5ドア仕様となった事も相違点でした。
ボディサイズは全長4,520mm~4,630mm×全幅1,695mm×全高1,825mmで、先代よりも全長が長くなったものの、全幅は変わらず5ナンバーサイズが踏襲されました。プラットフォームは刷新され、ホイールベースが40mm短縮され2,695mmとなりました。車両重量は最軽量グレード同士の比較で先代より300kg程重くなり、1,550kg~1,770kgとなりました。
乗車定員は、先代に用意されていた7人乗り仕様が廃止され、8人乗りに一本化されました。サスペンションは、先代のようなグレードによる差別化がなくなり、前ストラット式/後マルチリンク式に統一されました。駆動方式は前述のようにFFがベースとなった他、従来通りフルタイム4WDも設定されました。
パワートレインを変更
搭載されるエンジンはガソリンとディーゼルターボの2種類で、前者が先代から踏襲した2L直4のSR20DE型(最高出力145ps/最大トルク19kgm)、後者は新たに2.5L直4のYD25DDTi型(最高出力150ps/最大トルク28.5kgm)が採用されました。トランスミッションは、ガソリン車には新たにCVTが採用され、ディーゼル車は従来通りの4速トルコン式ATが採用されました。
又、共にコラムシフト化により前席ウォークスルーが実現しました。そして2000年6月に一部改良が行われた際、装備の充実やグレード体系の見直しと共に、ルーフ高を115mm嵩上げした「ハイルーフ」が追加されました。次いで翌2001年12月にマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトによりエクステリアのリフレッシュが図られました。
それと同時に、7人乗り仕様の追加やグレード体系の見直しが行われた他、パワートレインが一新され、エンジンが2L直4ガソリンのQR20DE型(最高出力147ps/最大トルク20.2kgm)と、2.5L直4ガソリンのQR25DE型(最高出力160ps/最大トルク24.5kgm)の2本立てとなり、ディーゼルはカタログ落ちしました。
セレナ CM
トランスミッションも変更され、2L FF車が改良型CVTである「ハイパーCVT」に、それ以外は4速トルコン式ATとなりました。2代目セレナは、乗降性や使い勝手が向上した事や、より乗用車指向を強めた事、無暗にボディを拡大せず扱い易い5ナンバーサイズを踏襲した事などが好評を博し、日産を代表するベストセラーカーとなりました。