ダイムラーAGは2016年1月の北米国際自動車ショーにおいて、7年ぶりにリニューアルされた新型「メルセデス・ベンツ・Eクラス」を発表しました。その際に披露されたのはセダンで、ステーションワゴンは遅れて6月に発表されました。快適性の更なる追求と共に、自動運転に一歩近づいた最新の安全運転支援システムが採用された事が特徴となっています。
優れた空力特性を実現
スタイリングは基本的に先代からのキープコンセプトながら、丸みを帯びたルーフラインなど最新のテイストの導入と共に空力特性が改善され、Cd値0.23の優れた数値を実現しています。又、バンパーやホイールなどの意匠が異なる「アバンギャルド」「アバンギャルドスポーツ」「エクスクルーシブ」の3タイプがラインナップされます。
ボディサイズは全長4,930mm×全幅1,850mm×全高1,455mmで、先代から全長が40mm拡大された一方、全幅は5mm縮小されました。一方ホイールベースは、65mm延長され2,940mmとなりました。サスペンションは、グレードにより可変ダンピング機構が備わる「アジリティコントロールサスペンション」又は電子制御式エアサスペンション「エアボディコントロール」が採用されます。
駆動方式は従来同様、FRとフルタイム4WD「4MATIC」が設定され、搭載エンジン及び基本グレードは、ガソリンは2L直4の「E200」「E250」「E300」、3L V6の「E400」「E43AMG」、4L V8の「E63AMG」「E63AMG S」が、ディーゼルは2L直4の「E220d」、3L V6の「E350d」が、そしてハイブリッドとしてガソリン2L直4+モーターの「E350e」が用意されます。
エンジンの最高出力/最大トルクは、E200が184ps/30.6kgm、E250が211ps/35.7kgm、E300が245ps/37.7kgm、E400が333ps/49kgm、E43AMGが401ps/53.1kgm、E63AMGが571ps/76.5kgm、E63AMG Sが61.2ps/86.7kgm、E220dが194ps/40.8kgm、E350dが258ps/63.2kgmで、E350eはシステム最高出力285psとなっています。
世界初の安全運転支援機能を採用
トランスミッションは、AMGモデルを除く全車に9速トルコン式ATが、AMGモデルには9速湿式多板クラッチ式ATが組み合わせられます。一方室内は、インパネに「Sクラス」と同様2つのTFTディスプレイを横に並べた「コックピッドディスプレイ」が、ステアリングホイールにタッチセンス機能付きのボタンが備わる事が特徴となります。
又、「ドライブパイロット」と呼ばれる安全運転支援システムには、世界初の機能としてドライバーが運転不能な状況に陥った際に車線を維持しながら自動停止させる「アクティブエマージェンシーストップアシスト」が、メルセデス初の機能として自動車線変更システム「アクティブレーンチェンジングアシスト」や、歩行者などとの衝突回避を補助する「緊急回避補助システム」が備わります。
日本市場には、この7月にE200アバンギャルド/E200アバンギャルドスポーツの2タイプが上陸を果たし、10月以降にE200 4MATICアバンギャルド/E220dアバンギャルド/E220dアバンギャルドスポーツ/E250アバンギャルドスポーツ/E400 4MATICエクスクルーシブが追加される予定となっています。又、AMGモデルの導入は2017年の予定となっています。