三菱自動車の軽スーパートールワゴン「eKスペース」は、2014年2月、前年まで販売されていた「トッポ」の後を継ぐモデルとして発売されました。トッポが三菱自動車独自の設計であったのに対し、eKスペースは日産と共に設立した合弁会社NMKVによる設計という相違点があり、日産版の「デイズルークス」と姉妹車関係となりました。
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アグレッシブなスタイリング
スタイリングは、抑揚あるウエストラインやボディ側面のプレスラインを持ち、ボクシーなトッポとは一転、アグレッシブな雰囲気を持つものとなっています。又、「ekワゴン」同様、標準モデルとスポーティ指向に振ったモデル「カスタム」の2ラインが用意され、後者はフロントグリルやバンパー形状の相違などにより、標準モデルとの差別化が図られています。
デイズルークスと比較すると、フロントマスクやエンブレムなどが異なる他は、基本的に同一のスタイリングとなっています。ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,775mmで、eKワゴンと比較すると全高が155mm高く設定されています。加えて、後席用ドアに電動スライド式を採用した事もあり、車両重量はeKワゴンよりも100kg程重い920kg~1,000kgとなっています。
プラットフォームやパワートレインはeKワゴンと共通
ホイールベースは、プラットフォームを共用するeKワゴンと同一の2,430mmで、サスペンションも同様に前ストラット式/後3リンク式を踏襲しています。一方、室内長と室内高はeKワゴンよりも大幅に拡大され、このカテゴリーの車種らしく余裕ある居住性を実現しています。
パワートレインもeKワゴンと共通の0.66L直3DOHCの3B20型で、最高出力と最大トルクはNAが49ps/6kgm、ターボが64ps/10kgmで、スペック面でも同一となっています。トランスミッションもeKワゴン同様、副変速機付きCVTの「INVECS-Ⅲ CVT」が採用され、駆動方式も同様にFFとフルタイム4WDが設定されます。
又、燃費改善対策として、NA車にeKワゴンと同様のアイドリングストップ機構を採用した他、eKワゴンに先行し、減速エネルギー回生発電システム「アシストバッテリー」を採用した事が特徴となっています。その他の装備としては、一部グレードに駐車をサポートする「マルチアラウンドモニター」が装備されます。
一部変更により燃費や安全装備を改善
同年12月に一部変更が行われ、衝突被害軽減ブレーキの「e-Assist」や「アクティブスタビリティコントロール」などを搭載するグレードが設定されました。次いで2015年4月の一部改良においては、NA車のアイドリングストップ機構を改良した他、ターボ車にもアイドリングストップ機構を採用するなどの変更により、全車で燃費が向上しました。
販売面では、販売網やブランドイメージの関係でデイズルークスには及ばないものの、三菱自動車の車種としてはeKワゴンと共に好調な販売台数を記録しています。