プジョーのBセグメントハッチバック車「2008」は、ベストセラーコンパクトカー「208」をベースにしたクロスオーバーSUVで、同社のこのカテゴリーとしては「3008」に次ぐ第2弾となります。2013年3月のジュネーブモーターショーに初出展され、日本では2014年2月に販売が開始されました。本格的な悪路走破性よりも雰囲気を重視した都会派モデルとなっています。
ボディを208から一回り拡大
5ドアボディのスタイリングは、切れ長のヘッドランプやフロントグリルのデザインなど208のイメージを踏襲しながらも、大きなロードクリアランスやルーフレールの採用などによりクロスオーバーSUVらしいヘビーデューティーな雰囲気が演出されています。ボディサイズは全長4,160mm×全幅1,740mm×全高1,550mmで、208よりも全長が200mm、全高が80mm拡大されています。
ホイールベースは208と同一の2,540mmで、車両重量は208の同一エンジン搭載車よりも50kg程重い1,140~1,160kgとなります。サスペンション形式は208と同様の前:マクファーソンストラット式/後:トーションビーム式を踏襲し、駆動方式もFFのみで4WD車の設定はありません。日本仕様のエンジンは、欧州仕様に用意される複数のガソリン及びディーゼルの中から、1.2L直3ガソリンユニットが選択されています。
パワートレインやインテリアは208譲り
スペックは最高出力82ps/最大トルク12kgmで、208に搭載される同ユニットから変更はなく、同様にアイドリングストップ機構も備わります。トランスミッションは5速ETG(AMT)との組み合わせで、JC08モード燃費は208より若干劣る18.5km/Lとなっています。インテリアは208に類似した雰囲気を持ち、楕円形の小径ステアリングの上からメーターを視認するデザインも受け継がれています。
室内の装備としては、7インチタッチスクリーンによるインフォテインメントシステムやヘッドアップディスプレイ、シフトパドルなどが備わり、ユーティリティー面では208よりも広いラゲッジスペースが用意されます。又、安全装備としてはSRS6エアバッグシステム、ブレーキアシスト、ヒルスタートアシスタンス、バックソナー、クルーズコントロール/スピードリミッターなどが装備されます。
グレード体系は、標準グレード「プレミアム」と上級グレード「シエロ」の2グレードで、後者にはパノラミックガラスサンルーフやアルカンターラ/チップレザーシート、アルミペダル&フロントドアステップガードなどが標準装備されます。そして2015年2月に、「プレミアム」をベースに内外装の仕様を一部変更すると共に、前席シートヒーターを装備する100台限定販売モデル「クロスシティ」が発売されました。