1996年に初代モデルがデビューした日産のコンパクト・ステーションワゴン「ウイングロード」は、2005年11月のフルモデルチェンジにより3代目となりました。初代「ティーダ」をベースに20代の男性をメインターゲットにして開発されたモデルで、スタイリッシュな外観やユーティリティー性の高さが特徴となっています。
ボディサイズは先代とほぼ同等
スタイリングは、やや無骨な雰囲気のあった2代目モデルから一転し、流麗かつ抑揚の効いたプロポーションに変貌しています。ボディのスペックは、全長4,440mm×全幅1,695mm×全高1,495~1,505mmでホイールベースが2,600mm、車両重量は1,180~1,300kgで、ホイールベースが延長された以外は実質的に2代目モデルと同等のディメンションになっています。
サスペンション形式は、フロント:マクファーソンストラット式/リア:トーションビーム式を採用、駆動方式はFFがベースで、他に電気式パートタイム4WDの「e-4WD」が用意されます。搭載されるエンジンは、1.5L直4のHR15DE型(最高出力109ps/最大トルク15.1kgm)と1.8L直4のHR18DE型(最高出力128ps/最大トルク17.9kgm)の2種類がラインナップされます。
ユーティリティーを高める数々の装備を採用
トランスミッションは1.5Lが4速トルコン式ATもしくはCVT、1.8Lが6速マニュアルモード付CVTと組み合わせられ、前述の4WDは前者のみに設定されます。インテリア面では、一クラス上のワゴン車に匹敵するラゲッジスペースが備わる他、ワンタッチで助手席と後席のシートバックを倒す事が可能な「リモートフォールディングシートシステム」が装備されます。
その他にも、スライド&リクライニング機構が備わるリアシートや、ラゲッジボード下の収納スペース「アンダーボックスシステム」、ラゲッジスペース後端部に備わる収納式の背もたれを引き上げる事でベンチとして利用可能な「イージーラゲッジベンチ」など、ユーティリティーを向上させる為の数々の装備が備わるのが特徴となっています。
そして2008年1月に一部改良を行い、インテリアの一部を変更すると共に、1.5Lの FF・CVT車にJC08モード燃費に対応する為の仕様変更が実施されました。次いで同年10月にも一部改良を行い、一部グレードにインテリジェントキーとイモビライザーが標準装備された他、カーナビゲーションシステム装着車にETCユニットが標準設定されました。
続いて2010年8月の一部改良では、一部グレードの内装が変更された他、インテリジェントエアコンシステム装着車に高濃度プラズマクラスターイオン発生器が採用されるなどの仕様変更が行われました。次いで2012年6月の一部改良の際には、後部中央席に3点式シートベルトとチャイルドシート固定アンカーが装備されました。そして2014年9月の一部改良で、全車に横滑り防止装備「VDC」が標準装備されました。