1996年に初代モデルがデビューした日産の小型ステーションワゴン「ウイングロード」は、1999年5月に実施されたフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。プラットフォームが9代目「サニー」と共通の新世代M&Sクラスプラットフォームに変更されると共に、パワートレインも刷新されるなど先代から大幅なリフレッシュが図られました。
先代からボディサイズとホイールベースを拡大
発売当初のスタイリングは先代のボクシーなイメージが受け継がれたものの、ボディサイズは全長と全幅が拡大され全長4,410mm×全幅1,695mm×全高1,500mmとなりました。又、ホイールベースも135mm延長され2,535mmとなった他、車両重量も100kg程増加し1,110~1,310kgとなりました。駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定されました。
エンジンはガソリン全タイプが改良型に置換されると共にディーゼルは廃止され、1.5L 直4のQG15DE型(最高出力105ps/最大トルク13.8kgm)、1.8L直4のQG18DE型(最高出力120ps/最大トルク16.4kgm)、2L直4のSR20VE型(最高出力190ps/最大トルク20kgm)の3本立てとなりました。トランスミッションは1.5L車に5速MT又は4速トルコン式ATが、1.8車に4速トルコン式ATが、2L車にCVTが搭載されました。
日産 ウイングロードのCM
リアサスペンションは2タイプを設定
サスペンション形式はフロントが全車ストラット式で、リアは1.5L/1.8L車にトーションビーム式が、2L車にマルチリンク式が採用されました。グレード体系はベーシックシリーズとエアロシリーズに大別出来る他、1.8L車にはオーテックジャパンに手による特別仕様車「ライダー」が設定されました。又、4WD車は1.8L車のみに用意されました。
安全装備面では、全車にSRSデュアルエアバッグシステム、ABS、ブレーキアシスト、ロードリミッター&プリテンショナー付きシートベルトが標準装備されました。そして2000年10月に、仕様やグレード体系の変更が行われました。次いで2001年10月実施のマイナーチェンジで内外装デザインが変更され、特にフロント廻りの雰囲気が一新されました。
同時に、2L車のエンジンがQR20DE型(最高出力150ps/最大トルク20.4kgm)に置換されました。続いて2002年11月にQG型エンジンに改良が加えられ、QG15DE型が最高出力106ps/最大トルク14.5kgmに、QG18DE型が最高出力122ps/最大トルク16.8kgmにそれぞれパワーアップすると共に、燃費の向上も果たしました。又、グレード体系の見直しも行われました。
次いで2003年10月の一部改良で内外装デザインの変更や装備の充実化が行われ、更に2004年4月にグレード体系や装備の見直しが行われました。そして2005年11月にフルモデルチェンジが実施され、3代目Y12型に移行しました。