1954年にGM・シボレー部門初の2シータースポーツカーとして誕生した「コルベット」は、2014年春に9年ぶり6度目のフルモデルチェンジを受け、現行モデルC7型に移行しました。先代C6型からプラットフォームが一新されると共に、アルミやカーボン素材の採用により車両重量の軽減が図られました。又、燃費・環境性能の改善が図られた事も特徴でした。
スタイリングをイメージチェンジ
ボディタイプはC6型同様、クーペとコンバーチブルがラインナップされました。エクステリアは従来以上にエアロダイナミクスが追求された他、ラップアラウンドタイプのリアウィンドウが一般的なリアクォーターウィンドウ+平面リアウィンドウに、伝統の丸型4灯式テールランプが角型にそれぞれ変更されるなど、大きくイメージを変えました。
ボディサイズは全長4,495~4,518mm×全幅1,877~1,965mm×全高1,235mmで、C6型から全長・全幅が拡大されました。又、ホイールベースは24mm延長され2,710mmとなりました。サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式が踏襲され、駆動方式もFRを踏襲すると共に、同方式として理想的な前後重量配分50:50を実現しました。
新開発のエンジンを搭載
エンジンは、気筒休止システム「アクティブフューエルマネジメントシステム」が備わる新開発の6.2L V8OHVユニットLT1型(当初はNAのみ)で、アウトプットはベースグレード用が最高出力460ps/最大トルク63.6kgm、高性能グレード「Z51」用が最高出力466ps/最大トルク64.2kgmでした。組み合わせられるトランスミッションは、当初6速トルコン式AT又は新開発の7速MTでした。
後者は、シフトダウン時にエンジン回転数を合わせてくれる「アクティブ・レブマッチング」が備わるの特徴でした。又、走行性能に係る装備として5つの走行モードを選択出来る「ドライバーモード・セレクター」や、タイヤの温度に応じてABSなどの効きを制御する「タイヤ温度検知システム」などが採用されました。
高性能版を追加
ブレーキは、全車に4ピストンキャリパーが備わるブレンボ製4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。そして同年秋、ATが8速に多段化され燃費と加速性能が改善された他、LT1型スーパーチャージドエンジン(最高出力659ps/最大トルク89.8kgm)+7速MTを搭載するハイパフォーマンスモデル「Z06」がリリースされました。
C7型コルベットの日本上陸は2014年4月で、グレードは当初クーペのベースグレードとZ51の2タイプだったものの、翌5月にコンバーチブルのベースグレードとZ51が追加されました。次いで同年11月、クーペの限定車として「Z51スペックA」と「Z51スペックB」及びZ06が設定されました。更に翌12月には、クーペ/コンバーチブル・ベースグレードのATが8速に変更されました。
追って翌2015年2月に、クーペ/コンバーチブルZ51もATが8速化されました。次いで同年10月の一部改良でインフォテインメントシステムの機能強化が図られると共に、グレード体系がクーペは「Z51 2LT」「Z51 3LT」「Z06」の3タイプに、コンバーチブルは「Z51」「Z06」の2タイプになりました。