日産のSUV「エクストレイル」は、2013年12月にガソリン車のみフルモデルチェンジを実施し、3代目の現行型となりました。純クロカンSUVタイプであった先代モデルに対し、都会的なセンスを備えるクロスオーバーテイストのSUVへと変貌しました。同時に燃費性能の改善や安全装備の充実が図られ、新世代のSUVに相応しい洗練されたモデルになりました。
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流麗なボディとガソリンエンジンの組み合わせ
スタイリングは、ボクシーで無骨な雰囲気であった先代からは一転し、曲線的かつ流麗なプロポーションに変貌を遂げました。ボディサイズは全長4,640mm×全幅1,820mm×全高1,715mmで、全高を除き先代よりも若干拡大されました。又、プラットフォームがルノーとの共同開発による新設計のものに刷新されると共に、ホイールベースも延長され2,705mmとなりました。乗車定員は5人乗りの他に、新たに7人乗り仕様が設定されました。
サスペンション形式は、前:ストラット式/後:マルチリンク式の4輪独立懸架を踏襲し、ブレーキも4輪ベンチレーテッド型ディスクが踏襲されました。車両重量は先代よりも軽量化され、1,440kg~1,570kgとなりました。駆動方式は、先代同様FFとフルタイム4WD「ALL MODE4×4-i」が設定され、パワートレインは一新されて発売当初はガソリン2L車のみでスタートしました。
搭載されたのは、新開発の直4直噴エンジンMR20DD型(最高出力147ps/6,000rpm、最大トルク21.1kgm/4,400rpm)と新型エクストロニックCVTの組み合わせで、アイドリングストップ機構の採用と併せ、先代クリーンディーゼル車を凌ぐ15.6km/L~16.4km/Lの燃費性能を実現しました。インテリア面では、曲線的なデザインを持つ乗用車テイストのインパネを備える他、スパイナルサポート機能付きシートが採用されました。
日産 エクストレイルのCM(2013)
装備が充実し、ハイブリッド車も追加
装備面では、衝突被害軽減ブレーキの「エマージェンシーブレーキ」や「踏み間違い衝突防止アシスト」、「車線逸脱警報」、そして独自の「侵入禁止標識検知」などを備える「エマージェンシーブレーキパッケージ」が設定された他、車庫入れや縦列駐車をアシストする「インテリジェントパーキングアシスト」がオプション設定されるなど、充実した装備が備わりました。
そして2015年5月、ハイブリッド車が追加されました。ハイブリッドユニットは、1基のモーターで発電と駆動を行う日産独自の「インテリジェント・デュアルクラッチコントロール」を採用したパラレル型で、エンジンやトランスミッションはガソリン車と基本的に共通ながら、先代の2.5Lガソリン車を凌ぐ動力性能と20km/L~20.6km/Lの低燃費を実現しました。
その一方で、2代目モデルのまま販売されていたクリーンディーゼル車は2015年2月限りで生産終了となり、3代目モデルに一本化されました。しかし、2015年に入ってからの販売も好調で、販売台数は日産車の中では「ノート」「セレナ」に次ぐ第3位となっています。
先代モデル:2代目エクストレイル