1980年8月に「50系ランドクルーザー」の後継モデルとして誕生したステーションワゴン型SUV「60系ランドクルーザー」は、1989年10月に9年ぶりのフルモデルチェンジが実施され、「80系ランドクルーザー」に移行しました。60系からボディサイズが拡大されるとともに装備が充実化されるなど、高級志向にシフトした事が特徴でした。
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フルタイム4WDを設定
ボディタイプは60系同様、5ドアの乗用ステーションワゴンと商用バンが用意され、スタイリングはスクエアな60系に対し、丸みを帯びたモダンなフォルムに変貌しました。ボディサイズは全長4,820~4,970mm×全幅1,830~1,900mm×全高1,900mmで、全ての項目で60系から拡大されました。また、ホイールベースも120mm延長され2,850mmとなりました。
サスペンション形式は、60系が古典的な4輪リジッド・リーフ式であったのに対し、リジッド式を踏襲しながらもフロントがリーディングアーム式、リアが4リンク式による4輪コイル式に改められ、乗り心地の向上が実現しました。駆動方式は従来同様のパートタイム4WDのほか、新たにセンターデフ付きのフルタイム4WDが設定されました。
エンジンはガソリンとディーゼルを用意
エンジンは当初、ワゴンには4L直6OHVガソリンNAの3F-E型(最高出力155ps/最大トルク29.5kgm)が、バンには4.2L直6SOHCディーゼルNAの1HZ型(最高出力135ps/最大トルク28.5kgm)が搭載されました。トランスミッションは前者には4速トルコン式ATが、後者には5速MTまたは4速トルコン式ATが組み合わせられました。
室内は、2列シート5人乗り仕様と3列シート8人乗り仕様が設定されたほか、インパネがモダンな造形に一新されました。当初のグレード体系は、ワゴンには下から「VX」「VXリミテッド」の2タイプが、バンには「STD」「GX」「VX」「VXリミテッド」の4タイプがラインナップされました。これらのうち、VXリミテッドにはレザー・ステアリングやクルーズコントロールなどが標準装備されました。
M/Cでエンジンを変更
その後1991年8月に仕様変更が実施され、コラプシブルステアリングや後席3点式シートベルトの採用により安全性が向上したほか、全車にエアコンが標準化されました。次いで1992年8月にマイナーチェンジが実施され、ワゴンのエンジンが4.5L直6DOHCガソリンNAの1FZ-FE型(最高出力215ps/最大トルク38kgm)に置換されました。
同時に、ATが電子制御式の「ECT」に変更されたほか、バンSTDが廃止されました。続いて1995年1月に2度目のマイナーチェンジが実施され、フロントグリルやインパネの意匠などが変更されると同時に、バンに4.2L直6SOHCディーゼルターボの1HD-FT型エンジン(最高出力170ps/最大トルク38.7kgm)搭載車が追加されました。
そして1998年1月のフルモデルチェンジにより、後継モデルの「100系ランドクルーザー」にバトンタッチされました。