1991年に初代モデルがデビューしたトヨタのアッパーミドルクラス「ウィンダム」は、1996年8月実施のフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。「カムリ」のプラットフォームをベースに、衝突安全ボディ「GOA」採用の4ドア・ピラードハードトップボディが架装されました。先代からパワートレインが一新され、アウトプットと燃費が向上しました。
先代からボディサイズを拡大
スタイリングはキープコンセプトにより先代のイメージを受け継ぎながらも、ヘッドランプがプロジェクター式からマルチリフレクター式に変更されるなど新機軸も取り入れられました。ボディサイズは全長4,845mm×全幅1,790mm×全高1,395mmで、先代からそれぞれ65mm×10mm×5mm拡大され、ホイールベースも50mm延長され2,670mmとなりました。
一方、車両重量は先代よりも軽量化され1,470~1,490kgとなりました。サスペンション形式は4輪ストラット式を踏襲しつつ、新たにショックアブソーバーの減衰力を自動的に連続制御する「電子制御スカイフック・コントロール・サスペンション」が採用されました。駆動方式は先代同様のFFで、エンジンは先代と同じ2.5L V6と3L V6のラインナップながら共に型式が刷新されました。
前者が新開発された2MZ-FE型(最高出力200ps/最大トルク25kgm)、後者が「アバロン」と共通の1MZ-FE型(最高出力210ps/最大トルク29.5kgm)となり、共に先代からアウトプットが向上しました。同時に、先代同様の4速トルコン式ATとの組み合わせによる10モード燃費は、1~1.1km/Lアップの10km/L(2.5L/3L共)に向上しました。
グレード体系は、下から「2.5X」「2.5G」「3.0X」「3.0G」の4タイプがラインナップされました。そして1997年8月に一部改良が実施され、プリテショナー付きシートベルトにフォースリミッター機能が追加された他、SRSサイドエアバッグシステムがオプション設定されました。次いで同年12月に、「3.0X」をベースにブラックレザーシートを装備した特別仕様車「ブラックレザーパッケージ」が発売されました。
トヨタ ウィンダムのCM
パワートレインを改良
続いて1998年8月に実施された一部改良で、1MZ-FE型エンジンがVVT-i化されスペックが最高出力215ps/最大トルク30.5kgmに向上しました。同時に4速ATが2.5L車はECT-iEに、3L車はSuper-ECTに進化し、前者は燃費が0.2km/L向上しました。更に、3L車にブレーキアシストと横滑り防止装置「VSC」が標準装備されました。
次いで1999年2月に、「2.5G」「3.0G」をベースに本革シートを装備した特別仕様車「コーチエディション」が発売されました。続いて同年8月実施のマイナーチェンジにより、フェイスリフトやリアコンビネーションランプの意匠変更、ヘッドランプをハロゲン式からディスチャージ式に変更、内装の質感向上などのリファインが行われました。
同時に、トップグレードとなる「2.5Gクルージングエディション」及び「3.0Gクルージングエディション」が追加されました。そして2001年8月にフルモデルチェンジが実施され、3代目MCV30型に移行しました。