1991年に初代モデルがデビューしたトヨタのアッパーミドルクラス「ウィンダム」は、2001年8月に5年ぶり2度目のフルモデルチェンジを実施し、3代目モデルに移行しました。従来通り「カムリ」と共通のプラットフォームに架装されるボディは一回り拡大されると共に、それまでの4ドア・ピラードハードトップからオーソドックスなサッシュ付きの4ドアセダンに変更されました。
全高が高くなり重厚なイメージに
ボディサイズは全長4,865mm×全幅1,810mm×全高1,460mmで、先代からそれぞれ20mm×20mm×65mm拡大されました。特に全高が大幅に高くなった事により、前述のボディタイプ変更と相まって、スタイリングは従来のスマートなイメージから重厚なイメージへとシフトしました。又、ホイールベースは50mm延長され2,720mmとなり、車両重量も若干増加し1,520~1,530kgとなりました。
サスペンション形式は4輪ストラット式を踏襲し、上級グレード「3.0G」系には電子制御サスペンション「H∞(インフィニティ)TEMS」が採用されました。駆動方式は従来同様FFのみの設定で、エンジンは2.5L が廃止され、先代からキャリオーバーされた3L V6DOHC VVT-iの1MZ-FE型に一本化されました。スペックは最高出力215ps/最大トルク30.5kgmで、先代から変更はありませんでした。
ATの多段化で燃費が向上
一方トランスミッションは、先代の4速トルコン式AT「Super ECT」から5速トルコン式AT「5 Super ECT」に変更、それに伴い10モード燃費が0.3km/Lアップの9.8km/Lに向上しました。グレード体系は、下から「3.0X」「3.0Xブラックセレクション」「3.0G」「3.0Gブラックセレクション」「3.0Gリミテッドエディション」「3.0Gリミテッドエディション・ブラックセレクション」の全6タイプが用意されました。
安全装備は先代から大幅に強化され、SREデュアル&サイド&カーテンシールドエアバッグシステム、ブレーキアシスト、EBD付ABS、プリテンショナー&フォースリミッターシートベルトが全車に標準装備されました。そして2003年7月に実施された一部改良により、「3.0G」系に装備される「DVDボイスナビゲーション付ワイドマルチAVステーション」が最新型にアップグレードされました。
それに伴い、情報ネットワークサービス「G-BOOK」への対応が図られた他、オーディオデッキがそれまでのカセットからMDに変更されました。次いで2004年7月実施のマイナーチェンジにより、エクステリア面ではフロント廻りはバンパーやグリル、ヘッドランプ&フォグランプの意匠変更が、リア廻りはコンビネーションランプとガーニッシュの意匠変更が行われました。
又、ボディカラーに新色が追加された他、インテリアにも一部変更が加えられました。そして2006年1月に、モデルチェンジしたカムリと統合する形で生産終了となりました。