プジョーは2001年、1993年にリリースした「306」の後継モデルとなるFFコンパクトカー「307」を発売しました。プラットフォームやパワートレインが一新された他、ボディサイズ拡大によりクラスの水準を超える居住性が実現しました。又、強い傾斜が付けられたAピラーや切れ長のヘッドランプなど、斬新なスタイリングも特徴でした。
リアサスペンションを変更
ボディタイプは、まず3ドア/5ドアハッチバックがリリースされた他、中国など一部の地域向けに4ドアセダンが用意されました。ハッチバックのボディサイズは全長4,210mm×全幅1,730mm×全高1,510mmで、306ハッチバックに対しそれぞれ180mm×35mm×120mm拡大されました。又、ホイールベースは160mm長い2,580mmに設定されました。
エンジンは1.4L SOHC(最高出力74hp/最大トルク12.2kgm)、同DOHC(最高出力89hp/最大トルク14.3kgm)、1.6L DOHC(最高出力108hp/最大トルク15.3kgm)、2L DOHC 8V(最高出力138hp/最大トルク20.5kgm)、同16V(最高出力175hp/最大トルク20.6kgm)の直4ガソリンの他、1.6L DOHC(最高出力89hp/最大トルク22.2kgm)、2L DOHC(最高出力134hp/最大トルク33.7kgm)などの直4ディーゼルが用意されました。
ワゴンとカブリオレを追加
トランスミッションは、5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。サスペンション形式はフロントはストラット式を踏襲する一方、リアはレーリングアーム/トーションバー式からトーションビーム/コイル式に変更されました。そして翌2002年、全長を210mm、ホイールベースを100mm延長した5ドアステーションワゴン「ブレーク」(5人乗り)及び「SW」(7人乗り)が追加されました。
更に2003年には、2ドア4シーター仕様のクーペ・カブリオレ「CC」がラインナップに加わりました。こちらは、全長4,350mm×全幅1,730mm×全高1,420mmという背の低いディメンションとなっていました。次いで2005年にフェイスリフトが実施され、内外装の刷新や足回りの見直し、装備の充実化などが図られました。そして2007年に後継モデル「308」がデビューした事により、翌2008年に生産終了となりました。
日本向けは全車ガソリン仕様
日本に導入された307は全てガソリンモデルで、まず2001年10月に2L 8Vエンジン+5速MT/4速ATの3ドア/5ドア「XS」「XSi」と5ドア「XT」が導入されました。次いで2002年6月に1.6Lエンジン+5速MT/4速ATの5ドア「スタイル」が、同年8月に1.6Lエンジン+4速ATの「スタイルブレーク」と2L 8Vエンジン+4速ATの「XSブレーク」「SW」が追加されました。
続いて2003年7月のラインナップ見直しで3ドアがカタログ落ちし、追って10月には2L 8Vエンジン+4速ATの「CC」「CCプレミアム」「CCプレミアムAVN」及び2L 16Vエンジン+5速MTの「CC S16」がラインナップに加わりました。次いで2005年2月、SWの上級グレード「SW XSi」「SWグリフ」が追加されました。
追って同年11月、フェイスリフト版に切り替えられると共にグレード体系が見直されました。ハッチバックは1.6Lの「フェリーヌ」と2L 8Vの「フェリーヌ2.0」「フェリーヌ2.0S」「フェリーヌスポーツ」、ワゴンは1.6Lの「SWスタイルブレーク」と2L 8Vの「SW2.0」、CCは2L 8Vの「CC2.0」「CCプレミアム」「CCスポーツ」というラインナップになりました。