トヨタ自動車は2001年、北米市場において1991年にレクサス・ブランドよりリリースした2ドアクーペ「SC」に10年ぶり初のフルモデルチェンジを実施し、2代目UZZ40型に移行させました。ボディタイプが先代のフィクスドヘッドクーペから、アルミ製電動リトラクタブル・ハードトップを持つクーペカブリオレに変更された事が最大のトピックでした。
パワートレインは1種類のみ
従来同様2+2シーター仕様のボディは、流麗なスタイリングと共にCd値0.31の優れた空力特性を実現していました。ボディサイズは全長4,515mm×全幅1,825mm×全高1,350mmで、先代から全長が300mm以上短縮された一方、全幅は若干ワイド化されました。ホイールベースは先代より70mm短い2,620mmで、車両重量は100kg以上重い1,742kgとなりました。
駆動方式はFRを踏襲し、エンジンは先代の3L直6及び4L V8に代わり、4.3L V8の3UZ-FE型(最高出力285ps/最大トルク42.7kgm及び最高出力304ps/最大トルク45kgm)が採用されました。トランスミッションは当初5速トルコン式ATとの組み合わせで、サスペンション形式は先代同様の4輪ダブルウィッシュボーン式が踏襲されました。
その後2005年にマイナーチェンジが実施され、フロントマスクやリアコンビネーションランプの意匠が変更されると共に、全長が20mm延長されました。同時に、ATがシーケンシャルモード付き6速に変更されました。そして2010年7月を持って販売を終了、後継モデルのリリースは無く、前年に発売された「IS250C」が同ブランド唯一のクーペカブリオレとなりました。
レクサス SCのプロモーションビデオ
国内ではトヨタ・ソアラ改めレクサス・SCに
一方日本国内においては、当初先代に引き続きトヨタ・ブランドの「ソアラ」として販売されていたものの、2005年8月に国内におけるレクサス・ブランド立ち上げに伴い、マイナーチェンジ版が「レクサス・SC」としてリリースされました。グレードは「SC430」のみのモノグレード設定で、エンジンのスペックは最高出力280ps/最大トルク43.8kgmとなっていました。
装備面ではソアラ時代と同様、SRSデュアル&サイドエアバッグシステムやEBD&ブレーキアシスト付ABS、横滑り防止装置「VSC」などの安全装備や、DVDナビゲーションシステムやCDチェンジャー付きオーディオなどの快適装備が採用されました。そして翌2006年7月の仕様変更で、SRSニーエアバッグシステムやETCが追加装備されました。
次いで2008年8月に一部改良が実施され、ナビゲーションシステムがタッチパネル・ディスプレイ+HDD式にアップグレードされると共に、サイドターンランプ付ドアミラーが採用されました。そして2010年3月に200台限定の特別仕様車「ザ・エターナルジュエル」がリリースされた後、同年7月をもって販売終了となりました。