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アウディ S8 (3代目 D4 2011-):動力性能のアップとともに燃費・環境性能を改善

アウディAGは2011年、前年に3代目へのモデルチェンジを図ったフラッグシップセダン「A8」のハイパフォーマンス版となるD4系「S8」を発売しました。パワートレインが一新され動力性能が一段と向上するとともに、気筒休止機構の「シリンダーオンデマンドシステム」やアイドリングストップ機構などの採用により、燃費・環境性能の改善が図られました。

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大幅なアウトプット向上を実現

ボディタイプは先代同様4ドアセダンのみの設定で、スタイリングはフロントグリルや前後バンパーの意匠変更などにより、イメージの刷新が図られました。空力特性の指標となるCd値は0.28で、先代からわずかながらも向上を果たしました。ボディサイズは全長5,146mm×全幅1,949mm×全高1,458mmで、先代から一回り拡大されました。

ホイールベースは2,992mmで、先代から50mm近く延長されました。駆動方式は先代同様フルタイム4WDシステム「クワトロ」のみの設定で、エンジンは先代の5.2L V10DOHC NAに代わり4L V8DOHCターボが搭載されました。スペックは最高出力520ps/6,000rpm・最大トルク66.3kgm/1,700-5,500rpmで、先代から70ps/11.2kgmものアウトプット向上を実現しました。

組み合わせられるトランスミッションは、先代の6速から多段化が図られた8速トルコン式AT「ティプトロニック」でした。パフォーマンスは、最高速度はリミッターの動作により先代同様の250km/hに留まる一方、0-100km/h加速タイムは0.9s短縮され4.2sとなりました。サスペンション形式は、フロントは4リンク式から5リンク式に変更され、リアはトラペゾイダル式が踏襲されました。

また、先代に引き続き「アダプティブエアサスペンション」が採用されました。ホイール&タイヤは9J×20インチホイールと265/40R20タイヤの組み合わせで、従来からタイヤハイトがわずかに高くなりました。そのほか、4気筒走行時の騒音・振動を軽減する機構として、「アクティブノイズキャンセレーション」や「アクティブエンジンマウント」が採用されました。

高性能版のS8プラスを追加

そして翌2013年に早くもマイナーチェンジが実施され、フロントまわりやリアまわりの意匠が変更されました。次いで2015年、専用の意匠が備わるボディに4Lターボエンジンのアウトプットを最高出力605ps/6,100-6,800rpm・最大トルク76.5kgm/2,500-5,500rpmまで高めて搭載、最高速度305km/h・0-100km/h加速3.8sの性能を持つ「S8プラス」が追加されました。

日本市場においては、2012年8月に初上陸を果たしました。グレードはモノグレード設定で、右ハンドルと左ハンドルの選択が可能でした。その後2014年5月にマイナーチェンジ版への切り替えが行われ、追って8月の仕様変更で衝突被害軽減ブレーキ「アウディブレーキガード」や「アダプティブクルーズコントロール」などから構成される「Audiプレゼンスパッケージ」が標準化されました。

次いで2016年4月、S8プラスが追加されました。

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