マツダのライトウエイトスポーツカー「ロードスター」は、2代目モデル登場から7年後の2005年8月に二度目となるフルモデルチェンジを実施し、3代目となりました。大型化・高性能化するライバル車種に追従するかのように、先代よりもボディサイズやエンジンの排気量が拡大され、上級指向・パフォーマンス指向を強めたのが特徴でした。
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プラットフォームとエンジンを刷新
スタイリングは、一目見てロードスターと分かるアイコン性を維持しながら、ボディサイズは先代よりも一回り大きい全長3,995mm×全幅1,720mm×全高1,245mmとなり、ロードスターとして初めて3ナンバー登録となりました。又プラットフォームを刷新し、ホイールベースも延長され2,330mmとなった他、トレッドも拡大されました。それに伴い車両重量は先代よりも重くなり、1,090kg~1,100kgとなりました。
サスペンションは、従来の4輪ダブルウィッシュボーン式に対し、リアのみマルチリンク式に変更されました。エンジンは、先代の1.6L B6型及び1.8L BP型から2LのLF型に置き換えられ、トランスミッションは5速MT、6速MTに加え、6速化されたトルコンATが用意されました。エンジンの最高出力と最大トルクは、MTモデルが170ps/19.3kgm、ATモデルが166ps/19.3kgmで、先代の1.8Lターボモデルに迫るものでした。
ハードトップ仕様の追加、マイナーチェンジによる完成度アップ
2006年8月に、それまでの手動ソフトトップ仕様に加え、電動リトラクタブルハードトップを採用した「RHT」が追加されました。世界最速の12秒でトップの開閉が可能である事や、トップ格納時にもトランクスペースが全く犠牲にならない事が特徴でした。車両重量は、ソフトトップよりも40kg重い1,130kg~1,140kgとなりました。
2008年12月にマイナーチェンジを実施し、フロントグリルがマツダのアイデンティティとなっている5角形のグリルに変更され、テールランプも意匠が変更されるなどして、イメージが一新しました。それに伴い、全長が25mm延長され4,020mmとなった他、ボディ剛性の強化も行われました。
それと同時に、エンジンのリファインが行われ、MT仕様は最高出力は不変ながらレブリミットが従来よりも高められ、AT仕様は最高出力が若干ドロップし162psとなりました。その他にも、全グレードにフルオートエアコンとディスチャージヘッドランプが標準装備となり、本革シート仕様にはシートヒーターが装備されるなど、快適性も向上しました。
2012年7月に一部改良が実施され、ドライバビリティーを向上させる為の変更が行われた他、対人衝突時に歩行者を保護する「アクティブボンネット」が新たに採用されました。3代目ロードスターは、2015年5月に4代目に引き継がれるまで、10年に渡り販売が続けられるロングセラーとなりました。又、デビューした2005年に日本カーオブザイヤーを受賞するなど、専門家からも高評価を受けました。