1996年に初代モデルがデビューしたアウディのCセグメントモデル「A3」は、2012年のフルモデルチェンジにより3代目となり、翌2013年には初の4ドアセダンが追加されました。日本市場には5ドアハッチバックの「スポーツバック」が2013年9月に、セダンが翌2014年1月に導入されました。先代からプラットフォームを一新し車体の軽量化が図られた他、燃費も向上しました。
スポーツバックとセダンは別デザイン
ハッチバックモデルは、欧州では3ドアの「A3」もラインナップされるものの、日本には前述した5ドアの「A3スポーツバック」のみが導入されます。スタイリングは先代からの基本コンセプトを継承しながら、より躍動的なデザインに変貌を遂げています。又、セダンは単にスポーツバックにトランクルームを付け足した訳ではなく、車体前半部分も含めほぼ全面的にリデザインされています。
ボディサイズは、スポーツバックが全長4,325mm×全幅1,785mm×全高1,450mmで先代から若干拡大され、セダンはそれぞれ4,465mm×1,795mm×1,405mmでスポーツバックより長くワイド&ローなディメンションとなっています。プラットフォームは「フォルクスワーゲン・ゴルフ」と同様の「MQB」が採用され、ホイールベースは共に先代から60mm延長され2,635mmとなっています。
ボディは軽量素材を多用
ボディの素材にアルミニウムや軽量スチールを多用した為、車両重量はスポーツバックの場合で先代より60~80kg軽い1,320~1,460kgとなり、セダンもそれより僅か10kg増の1,330~1,470kgに抑えられています。サスペンション形式は、先代同様の前:マクファーソンストラット式/後:4リンク式を踏襲します。日本仕様のエンジンは、スポーツバック/セダン共に2種類の1.4L直ターボと1.8L直4ターボが設定されます。
グレードは、1.4Lエンジン(最高出力122ps/最大トルク20.4kgm)搭載のFFモデル「1.4TFSI」、1.4L「シリンダーオンデマンド」(気筒休止機構)採用エンジン(最高出力140ps/最大トルク25.5kgm)搭載のFFモデル「1.4TFSI COD」、そして1.8Lエンジン(最高出力180ps/最大トルク28.6kgm)搭載のフルタイム4WDモデル「1.8TFSIクワトロ」の3種類がラインナップされます。
燃費を改善し装備も充実
トランスミッションは全車DCT「Sトロニック」を採用、ギア数は1.4L車が7速、1.8L車が6速となります。又、燃費は14.8~20km/Lで、先代から15%前後改善されています。インテリア面では、ドライバー側にオフセットされたセンターコンソールなどによりインパネのイメージを刷新した他、電子パーキングブレーキや新インフォテインメントシステム「アウディコネクト」を採用した事が特徴となります。
そして2014年8月に一部改良を行い、それまでオプションであった自動緊急ブレーキ「アウディ・ブレーキガード」付アダプティブクルーズコントロールがスポーツバック/セダンの「1.4TFSI COD」と「1.8TFSIクワトロ」に標準装備されました。同時に、「アウディコネクト」の機能強化や、スポーティーな内外装を付加する「S Lineパッケージ」がオプション設定されました。