シボレーの2ドアスポーティカー「カマロ」の6代目となるニューモデルは、2015年5月に米国デトロイト市内のイベントショーにおいて初公開されました。5代目カマロは2009年の発売なので、6年ぶりのリニューアルとなります。エクステリアデザインは5代目のイメージを踏襲するものの、車体の軽量化や最新テクノロジーの投入により、燃費・環境性能の改善が図られた事が特徴です。
ボディをダウンサイジング
スタイリングは、キープコンセプトのモデルチェンジ。5代目のマイナーチェンジ版と思える類似したプロポーションを持つものの、実際には外板の大半が新設計され、更なる空力特性を追求したものとなっています。ボディサイズは全長4,784mm×全幅1,897mm×全高1,348mmで、現行型よりもそれぞれ57mm×20mm×28mm縮小されています。
又、運動性を改善する為、ホイールベースも41mm短い2,814mmに設定されました。プラットフォームは、基本的に「キャデラックCTS/ATS」と共通ながら、70%がカマロ専用に設計されたものとなっています。又、各部にアルミニウムを多用した事により、現行型よりも最大で90kgの軽量化を果たした事も特徴となっています。
サスペンションは、新設計された前マルチリンク・マクファーソンストラット式/後5リンク式で、上級グレードの「SS」には、磁性流体減衰力制御システム「マグネティック・ライド・コントロール」がオプション設定されます。又、ブレンボ製大径ディスクブレーキが「SS」に標準装備され、「LT」にもオプション設定されます。
パワートレインを一新。ハイパワーと低燃費を両立
駆動方式はFRを踏襲する一方で、パワートレインは刷新されました。エンジンは、新設定された2L直4直噴ターボ、現行型に搭載される3.6L V6直噴NAの改良型、コルベットに搭載される6.2L V8直噴NAの3種類が用意されます。3.6Lエンジンは、気筒休止システム「アクティブ・フューエル・マネジメント」を採用し、燃費・環境性能を改善した他、最高出力・最大トルクが現行型の323ps/38.4kgmから335ps/39.3kgmに向上しています。
6.2Lエンジンは、最高出力・最大トルクが現行型の405ps/56.7kgmから455ps/62.9kgmに向上した他、コルベット同様のアクティブ・フューエル・マネジメントにより、こちらも燃費・環境性能が改善されています。又、2Lターボエンジンは、275ps/40.8kgmという十分以上なスペックと共に、カマロ史上最良となる燃費性能を実現しています。
様々な新機能を満載
トランスミッションは、全グレードに6速MTとパドルシフト付8速トルコン式ATが設定される他、SS用のMTにはシフトダウン時のブリッピング機能を備える「アクティブ・レブマッチ」が搭載されます。その他の機能では、3.6L及び6.2L車に、エンジンのメカニカルノイズをキャビン内に反響させる「メカニカル・サウンド・エンハンサー」が装備されます。
インテリア面では、様々な車両情報を表示する8インチディスプレイや、電子式パーキングブレーキ、24通りの調光が可能なLEDアンビエント照明などが新たに採用されています。又、3種類の走行モードを選択出来るドライブモード・セレクタが採用された他、4モードの排気音が選択出来る「デュアルモード・エキゾースト・システム」がオプション設定されます。
日本導入グレードは6.2L V8に10速ATを組み合わせた「カマロ SS」、2.0L 直4ターボに8速ATの「カマロ LT RS」とオープンモデルの「カマロ コンバーチブル」となっています。
先代モデル:5代目カマロ