スバルのDセグメント・ワゴン「レヴォーグ」は、2014年6月に、事実上「レガシィツーリングワゴン」の後継モデルとして発売されました。当初、国内専用車種として開発された為、国内の道路事情を鑑みてボディサイズが若干縮小されると同時に、エンジンもダウンサイジングされ燃費性能が改善された事が特徴でした。
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ボディを縮小しスタイリッシュに変身
ボディサイズは、全長4,690mm×全幅1,780mm×全高1,490mmで、レガシィツーリングワゴンよりも全長が100mm短くなり、全高も45mm低く設定されました。又、ホイールベースも100mm短縮されて2,650mmとなり、それに伴い最小回転半径も0.1m縮小され5.4mとなりました。このダウンサイジングは、北米市場重視となったレガシィのボディサイズが国内ユーザーから不評であった事が要因でした。
ボディ形状は5ドアワゴンのみが用意され、スタイリングは、レガシィツーリングワゴンが実用性や視界を最優先したデザインであったのに対し、より流麗なフォルムを持つスタイリッシュなものへと変貌し、同年のグッドデザイン賞に輝きました。又、近年のスバル車に共通するヘキサゴングリルや、眼光鋭いホークアイと呼ばれるデザインのヘッドランプが採用されました。
又、ボディサイズの縮小と後述のパワートレイン変更に伴い、車両重量もレガシィツーリングワゴンよりも若干軽い1,520kg~1,560kgとなりました。サスペンション形式は、レガシィシリーズや「インプレッサ」と同様、前ストラット式/後ダブルウィッシュボーン式による4輪独立懸架で、駆動方式はスバル独自の「シンメトリカルAWD」と呼ばれるフルタイム4WDのみが用意されました。
性能と燃費を両立したエンジン、安全性能もトップ
エンジンは、スバル伝統である水平対向4気筒の1.6Lと2Lが用意され、前者がインプレッサ1.6Lに搭載されるユニットにターボを装着したFB16型、後者がレガシィシリーズから受け継いだこれもターボ付のFA20型で、共に改良型のCVTと組わせられます。最高出力と最大トルクは、前者が170ps/25.5kgm、後者が300ps/40.8kgmで、共に動力性能と燃費・環境性能を両立した設計となっています。
装備面では、スバル独自のステレオカメラを使用した運転支援システム「アイサイト」の最新バージョンが大半のグレードに搭載される事が、最大の特徴となります。アイサイトを搭載するレヴォーグは、予防安全アセスメントにおけるテストで唯一満点を獲得し、最高評価の「先進安全車プラス」に選定されました。
更に、2015年4月に実施された一部改良の際には、全グレードがアイサイト付になると共に、更に一歩踏み込んだ運転支援機能を備える「アドバンスドセイフティパッケージ」がオプション設定されました。同時に、一部グレードのサスペンション設定の見直しや、燃費性能改善などの改良も行われました。
レヴォーグは、日本の路上で扱い易いサイズや、加速性能や操縦安定性の高さ、乗り心地の良さに加え、安全性能の高さも兼ね備え、全方位的に欠点のないトータルバランスの優れたミドルクラスワゴンとなっています。販売面でも好調で、発売開始から現在までスバルの登録車ではトップの販売台数で推移しています。