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アウディ80 (3代目 1986-1991):基本メカニズムを踏襲しつつスタイリングを一新 [B3]

アウディ80 1986

アウディ80 1986

1986年9月、アウディAGは小型車「アウディ・80」に8年ぶり2度目のフルモデルチェンジを実施し、3代目B3系に移行させました。プラットフォームやパワートレインなど基本メカニズムは先代からのキャリオーバーながら、スタイリングが一新されると共に空力特性が改善され、空力ボディの採用で話題になった兄貴分のC3系「アウディ・100」を凌ぐCd値0.29を実現しました。

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クワトロ・システムが進化

ボディタイプは2ドアセダンが廃止され、4ドアセダンに一本化されました。エクステリアのデザインはジウジアーロの手を離れ社内デザインセンターで行われ、角型2灯式ヘッドランプや6ライトウィンドウを踏襲しながらも、角の取れた滑らかなフォルムとなりイメージが一新されました。ボディサイズは全長4,404mm×全幅1,695mm×全高1,397mmで、先代から僅かに拡大されました。

アウディ80 1986

アウディ80 1986

一方、ホイールベースは先代同様の2,540mmが踏襲されました。駆動方式も先代同様にFFとフルタイム4WDの「クワトロ・システム」が設定される一方で、後者はセンターデフがベベルギアからトルセンデフに変更され、状況に応じ前後のトルク配分が可変するシステムに進化しました。エンジンは当初、1.4L/1.6L/1.8L/1.9Lの直4ガソリンと、1.6L NA及びターボの直4ディーゼルがラインナップされました。

アウディ80 1986

アウディ80 1986

一方で先代前期型に設定された2L/2.2L/2.3L直5ガソリンユニットは、先代後期型に引き続き上級モデル「アウディ・90」専用となりました。又、トランスミッションは5速MTと3速トルコン式ATが設定されました。サスペンション形式はフロントは全車マクファーソンストラット式で、リアはFF車にはトレーリングアーム式が、クワトロ系にはストラット式が採用されました。

派生モデルとしてクーペが登場

アウディ80 1986

アウディ80 1986

安全装備として、衝突時にステアリングコラムの収縮とシートベルトの巻き上げ動作を行う「プロコン-テン」と呼ばれる同社独自のシステムが採用されました。その後、1988年に派生モデルとして、2L/2.3L直5エンジンを搭載する3ドアハッチバッククーペ「アウディ・クーペ」が発売されました。そして1991年にフルモデルチェンジが実施され、4代目B4系に移行しました。

アウディ80 1986

アウディ80 1986

日本市場における3代目80は、従来モデル同様ヤナセの手により1987年から1.9Lエンジン(最高出力110ps)搭載車の導入が開始されました。当初はモノグレード設定だったものの、追ってスポーティグレード「シュポルト」と廉価グレード「ヨーロッパ」が追加されました。次いで1988年に「クワトロ」が上陸を果たした後、翌1989年にエンジンが全車2L(最高出力110ps)に置換されました。

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