1966年11月にダイハツ工業初の軽乗用車として誕生した「フェロー」は、1970年4月におよそ3年半ぶりのフルモデルチェンジを受け2代目モデル「フェローMAX」に移行しました。シャシーや内外装デザインが一新されたほか、軽自動車初のハードトップが追加されるなどラインナップの拡充も図られました。当初はハイパワー路線であったものの、のちに排出ガス規制に対応、大人しい性格に変貌しました。
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FF方式を採用
ボディタイプは、当初は乗用モデルの2ドアセダンと商用モデルの3ドアバンのラインナップでした。スタイリングは、プレーンで実用本位だった先代から一転し、ロングノーズ化が図られるとともにデコラティブなディテールが取り入れられました。ボディ・ディメンションは全長2,995mm×全幅1,295mm×全高1,310mm、ホイールベース2,090mmで、先代から全高が40mm低められました。
駆動方式は、先代がコンベンショナルなFRを採用していたのに対し、スペース効率に優れるFFに変更されました。フロントに搭載されるエンジンは、水冷2ストローク360cc直2のZM型がキャリオーバーされました。当初はシングルキャブレター仕様のみの設定で、スペックは最高出力33ps/最大トルク3.7kgmでした。
組み合わせられるトランスミッションは、先代同様4速MTのみの設定でした。サスペンションは4輪独立懸架式が踏襲された一方、形式はフロントがダブルウィッシュボーン式からマクファーソンストラット式に、リアはダイアゴナル・スイングアクスル式からセミトレーリングアーム式にそれぞれ変更されました。
ツインキャブ車などを追加
そして1970年7月に、ツインキャブレター仕様エンジン(最高出力40ps/最大トルク4.1kgm)を搭載し、最高速度120km/hの性能を持つ高性能グレード「S」および「SS」が追加されました。さらに翌1971年8月には、2ドアハードトップが追加されました。設定されたツインキャブレターエンジン搭載グレード「SL」および「GXL」には、フロントにディスクブレーキが採用されました。
続いて1972年3月のマイナーチェンジで内外装デザインが刷新され、追って同年10月には昭和48年排出ガス規制への対応を実施、最高出力がシングルキャブレター仕様は31psに、ツインキャブレター仕様は37psにそれぞれドロップしました。同時に、4ドアセダンがラインナップに加わりました。
4スト550ccモデルを追加
次いで1973年5月のマイナーチェンジでは、フロントまわりやリアまわりの意匠が一新されるとともに、ラインナップの見直しが図られました。続いて1975年2月のマイナーチェンジで内外装の一部変更が実施されるとともに、ツインキャブレターモデルが廃止されました。さらに1976年5月には軽自動車規格改正への対応が図られ、大型バンパーが採用されました。
同時に、ZM型エンジンが昭和50年排出ガス規制に適合したほか、新たに昭和51年排出ガス規制に対応した4ストローク550cc直2SOHCのAB型エンジン(最高出力28ps/最大トルク3.9kgm)を搭載する「フェローMAX550」が追加されました。
車名が「MAXクオーレ」に変更
次いで翌1977年7月にビッグマイナーチェンジが実施され、全幅が100mm拡大されるとともに、車名が「MAXクオーレ」に変更されました。
続いて1979年7月のマイナーチェンジでは、セダンが昭和53年排出ガス規制に、バンが昭和54年排出ガス規制に適合しました。そして1980年7月にフルモデルチェンジが実施され、セダンは「クオーレ」に、バンは「ミラクオーレ」に移行しました。
先代モデル:初代フェロー
後継モデル:クオーレ・ミラクオーレ
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