初代モデルがマツダとして久しぶりのベストセラーとなった「デミオ」は、2002年8月に6年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、2代目となりました。キープコンセプトのモデルチェンジにより、6ライトのセミトールワゴンスタイルを踏襲しつつ、内容は全面的に刷新され、走行性能や環境性能の改善が図られました。
ボディサイズは、全長3,925mm×全幅1,680mm×全高1,530mm~1,545mmで、初代モデルよりも一回り拡大されていましたが、全高は相変わらず立体駐車場に収まるサイズに抑えられていました。ボディサイズの拡大に伴い、車両重量は1,060kg~1,100kgとやや重くなりました。スタイリングは、初代と比較すると、やや曲線的かつ動的なイメージに変わりました。
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エンジン、プラットフォームを刷新
エンジンは一新され、従来のSOHCから可変バルブタイミング機構付のDOHCとなり、型式は1.3LがZJ-VE型、1.5LがZY-VE型となりました。最高出力と最大トルクは、前者が91ps/12.6kgm、後者が113ps/14.3kgmで、共に初代モデルよりも向上していました。トランスミッションは、それぞれ5速MTと4速トルコンATが用意され、駆動方式は発売当初はFFのみでした。
プラットフォームは、親会社のフォードと共同開発した新設計のものが採用され、ホイールベースは先代よりも100mm長い2,490mmとなりました。サスペンション形式は、先代同様の前ストラット式/後トーションビーム式が踏襲されました。又、装備面では、ABSやSRSデュアルエアバッグシステム、EBDといった安全装備に加え、スライド及びリクライニングが可能な5:5分割式リアシートなどの機能を、先代から受け継ぎました。
4WDモデルの追加と燃費改善
2003年11月に一部改良が行われ、リアコンビネーションランプのデザインや内装色の変更などが行われました。同時に、日産から供給を受けた「e-4WD」と呼ばれる4WDモデルが、1.3L/1.5LのAT車に追加されました。これは後輪をモーターで駆動する方式で、スイッチ操作でFF/4WDの切替が可能であった為、乾燥路ではFFを選択する事で燃費の低下を防ぐ事が出来ました。車両重量はやや重くなり、1,170kgでした。
次いで、2005年4月にマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトによりイメージを一新すると共に、パワーステアリングの電動化やフライバイワイヤーの採用により、全グレードで燃費が向上しました。又、スポーティグレードである「スポルト」に専用フロントグリルが与えられ、外観上の差別化が図られると同時に、新たに専用サスペンションや16インチ専用アルミホイールを装備し、操縦安定性を向上させました。
この2代目デミオも、モデルチェンジ当初から販売は好調で、マツダのドル箱として存在感を保ち続けました。