ゼネラルモーターズ(GM)は1991年、GMC・ブランドより「K5ジミー」の後継モデルとなる新型フルサイズSUV「ユーコン」をリリースしました。プラットフォームはピックアップトラック「シボレー・シルバラード」と共通のGMT400が用いられたほか、同時期にデビューした「シボレー・ブレイザー」とは基本設計を共有する姉妹車種の関係にありました。
3ドアボディのみでデビュー
ボディタイプは当初3ドアのみの設定で、スタイリングは角型ヘッドランプを縦にスタックした迫力あるフロントマスクや、大きなガラスエリアを持つリアクォーターウィンドウを特徴としていました。ボディ・ディメンションは全長4,775mm×全幅1,956mm×全高1,829mm、ホイールベース2,832mmで、K5ジミーから全長とホイールベースが延長された一方、全幅と全高は縮小されました。
また、車両重量は2,041kgでした。駆動方式は当初FRとパートタイム4WDが設定され、エンジンは5.7L V8OHV(最高出力203ps/最大トルク42.8kgm)が搭載されました。組み合わせられるトランスミッションは、5速MTまたは4速トルコン式ATでした。その後1995年モデルで、エンジンが同じ5.7L V8OHVながら、より高出力(最高出力259ps/最大トルク46.3kgm)な「ボルテック5700」に置換されました。
5ドアやフルタイム4WD仕様を追加
同時に、全長を280mm、ホイールベースを252mm延長した5ドアモデルが追加されました。車両重量は2ドアモデルから大幅に増加し、2,495kgとなっていました。また、装備面では全車に運転席SRSエアバッグシステムが標準化されるとともに、サイドミラーが改良されました。次いで1996年モデルでは、電子制御式4WD切り替えシステムやデイタイムランニングランプなどが採用されました。
続く1997年モデルでは4速ATがリニューアルされるとともに、助手席にもSRSエアバッグシステムが装備されました。同時に、2ドアモデルが廃止されました。追って1998年モデルで、「オートトラック」と呼ばれるフルタイム4WDシステムがオプション設定されるとともに、SRSエアバッグシステムやトランスミッションに改良が施されました。
また、装備面では新たに前席シートヒーターや後席用エアコンなどがオプション設定されたほか、最上級グレードとしてレザー・インテリアや前席パワーシート&前後席シートヒーター、ボーズ製オーディオシステムなどが装備される「デナリ」が設定されました。次いで1999年モデルでステアリングホイールが変更されるとともに、SRSサイドカーテンエアバッグシステムが標準化されました。
同時に、フロント&リアサイドトルソエアバッグシステムがオプション設定されました。そしてこのモデルイヤーの翌年にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。