ゼネラルモーターズ(GM)のGMC・ブランドから1991年にリリースされたフルサイズSUV「ユーコン」は、1999年に8年ぶりにして初のフルモデルチェンジを受け、2代目モデルに移行しました。先代からプラットフォームが刷新されたほか、エンジンがより排気量の小さいV8ユニットに変更されました。
ボディサイズを拡大
プラットフォームは、先代のGMT400に代わりGMT800が採用されました。また、プラットフォームを共有していた「シボレー・タホ」との姉妹車種の関係が維持されました。ボディタイプは先代後期型同様5ドアのみの設定で、エクステリア・デザインは縦配列のヘッドランプを踏襲しながらも、ボディラインが空力特性向上に配慮した曲線基調となるなど、イメージが大きく変わりました。
ボディサイズは全長5,052mm×全幅2,004mm×全高1,885~1,948mmで、先代から一回り以上拡大されました。同時に、ホイールベースも100mm以上延長され2,946mmとなりました。駆動方式は従来同様FRと4WDが設定され、エンジンは同じV8OHVの「ボルテック」シリーズながら、先代の5.7L に代わり4.8L(最高出力279ps)と5.3L(最高出力284~299ps)が用意されました。
上級グレード「デナリ」を2001年に追加
これらのエンジンに組み合わせられるトランスミッションは4速トルコン式ATのみで、先代に設定のあった5速MTは廃止されました。また、インテリアは先代からインパネやシートなどのデザインが一新されました。その後2001年に、5.3Lエンジンにエタノール燃料の使用も可能なフレックス燃料仕様が追加されました。
さらにこの年、旧型のまま継続販売されていた上級グレード「デナリ」が全面改良されてラインナップに加わりました。エクステリア面では、専用デザインのフロントグリルやヘッドランプ、フロントバンパー、グレード名がエンボス(浮き彫り)加工されたサイドパネル、17インチ鏡面加工ホイールなどの採用により、標準モデルとの差別化が図られました。
次いで2003年、ステアリングホイールの変更やインテリアのアップグレードが行われたほか、トラクションコントロールシステムの「スタビリトラック」やXMサテライトラジオ、ボーズ製オーディオシステム、DVDエンタテインメントシステムなどがオプション設定されました。同時に、4.8Lエンジンの最高出力が289~299psに向上するとともに、こちらにもフレックス燃料仕様が設定されました。
続いて2006年、2003年にオプション設定された各装備が標準化されました。そしてこの年にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。