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スズキ ジムニーXCの試乗レポート

スズキ ジムニーXC キネティックイエロー

ディーラーにてジムニーXCを試乗してきました。以前はマツダ フレアクロスオーバー(スズキ ハスラーのOEM版、マイナーな車種なのでここではハスラーとの比較とします。)のターボモデルを3年所有していたので、その印象との違いも含めてお伝えしたいと思います。

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ジムニーXCのインテリア

スズキ ジムニーXC 2018

まずジムニーに乗り込んでみて感じるのは、黒でビシッと統一されたシックなインテリアです。シートに黄色い糸を織り込んだり、エアコンの吹き出し口周りをブロンズ色で塗装してあったりとアクセントを施してあるのですが、かなり控えめ。直線基調のデザインと合わせてタフでワイルドな印象を受けました。

また、メッキパーツステアリング周りやエアコンのダイヤルなど抑え気味に配置され、派手な印象は受けません。豪華さを主張するというより控えめで非常に大人っぽい雰囲気を醸し出しています。

インパネ周りの質感はソフトパッドで覆われている部分もありません。しかしシボの調整もしっかりとしており、安っぽい印象はありませんでした。

ドアを閉めると、かなりタイトな印象を受けます。ハスラーよりも圧迫感を感じました。同じメーカーの軽自動車枠のクルマなのでドライバーズシートからフロントウィンドー、サイドウインドーまでの距離はあまり変わらないと思いますが、白い樹脂パネルをあちこちに配置し、明るいインテリアの印象があったハスラーに対し、ジムニーは黒基調なのでその印象の違いがあるかもしれません。

また、本格的な4WD車という事もあり車室フロアが高い位置にあり、乗り込むときには心の中で「よっこらしょ」と唱える感じです。

車高が高い分、見晴らしが良く乗用車モデルとは一味違います。

後席シートの居住性

スズキ ジムニーXC 2018

写真でも分かるかと思いますが、ジムニーの後席居住性は非常に狭いものとなっています。フロアの高さと前席を前に倒して乗り込むこともあり、「後席に潜り込む」という印象です。

後席シートは座面も薄く、シートバックは薄く高さもないので、快適性はありません。足元スペース、頭上高、サイドウインドーもタイトです。子供の送り迎えや、近所のショッピングモールまでの移動など短距離移動までの用途には使えますが、大人4人での長距離ドライブはかなり厳しいかと思います。

ジムニーXCのラゲッジスペース

スズキ ジムニー XC ラゲッジスペース 2018

後席シートを倒さない状態でのジムニーのラゲッジスペースはかなり少ないです。開口部に関してそれなりにあるものの、車両前後方向は非常に短く、社内持ち込み用の小型スーツケースがギリギリ入るかどうかくらいの奥行きです。

荷物をしっかりと積みたい場合は後席シートを倒せばキャンプ道具など大きな荷物も積めます。

走り出してみて

ハスラーのターボと比べると、ジムニーの走り出しはややモッサリした印象があります。ハスラーのターボ車が車重820kgと軽量なのに対してジムニーは1,040kgあります。これは悪路走破性能を高めるためにジムニーの基本骨格が頑丈なラダーフレームを採用している事からくる差と言えます。

ターボエンジンは基本的にある程度の回転数が上がらないとトルクが増加しないため、軽自動車のエンジンが発生するトルクでは220kgの車重差が大きく出てくる事、トランスミッションの違い(ハスラー:CVT、ジムニー:4AT)などが要因となっています。

市街地走行での印象

実際に流れに乗った後のジムニーの印象は、思ったより乗り心地が良く、細かな道路の凸凹を上手く吸収して快適でした。遮音性もかなり高く、視線の位置も高い為、大きなクルマに乗っている印象も受けました。

ジムニーXCの総合的な印象

ジムニーは軽自動車ながら本格的な悪路走破性を備え、外観も内装も道具感というかタフで信頼感のあるガッシリとした印象の強いクルマでした。

室内はタイトで後席は最低限となるため、1~2名乗車に適しています。前席しか使用していない状態なら後席を折り畳み、かなりの積載性もあります。山の奥のちょっと舗装の悪いキャンプ場やバーベキュー場などにも躊躇せずに迎える安心感があって、アウトドアライフを楽しみたくなりそうです。

市街地走行においては走り出しのモッサリ感はあるものの、走り出してしまえば畳用タイプの軽自動車よりも重量がある分乗り心地は快適で1クラス上の印象を受けます。走り出しのモッサリ感も最初は違和感があったものの、徐々に慣れたので所有して毎日乗ればあまり気にならないかもしれません。

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