トヨタ自動車は2005年、主に北米市場においてレクサス・ブランドで販売されるDセグメントモデル「IS」に6年ぶり初のフルモデルチェンジを実施し、2代目モデルに移行させました。一方日本国内においては、先代は「トヨタ・アルテッツァ」として販売を行っていたものの、同年8月の国内におけるレクサス・ブランド開業に伴い、翌9月に海外同様レクサス・ISとしてリリースされました。
4ドアセダンに一本化
ボディタイプは「ISスポーツクロス」又は「アルテッツァジータ」と呼ばれた5ドアステーソンワゴンが廃止され、4ドアセダンに一本化されました。ウェッジシェイプとハイデッキのフォルムを踏襲するボディのサイズは、全長4,575mm×全幅1,795mm×全高1,430mmで、先代(及びアルテッツァ)から全高を除き一回り拡大されました。
又、ホイールベースは2,730mmで先代から60mm延長されました。駆動方式はFRの他、新たにフルタイム4WDが設定されました。搭載エンジン及び基本グレードは、日本市場向けにはガソリン2.5L V6の4GR-FSE型(最高出力215ps/最大トルク26.5kgm)搭載の「1S250」と、同3.5L V6の2GR-FSE型(最高出力318ps/最大トルク38.7kgm)搭載の「IS350」が用意されました。
リアにマルチリンクサスを採用
その他、海外市場向けに2.2L直4ディーゼルターボの2AD-FHV型(最高出力177ps/最大トルク40.8kgm)搭載の「IS220d」も用意されました。トランスミッションは国内仕様は全車6速トルコン式ATとの組み合わせであったものの、海外仕様には6速MTも設定されました。サスペンション形式は、先代の4輪ダブルウィッシュボーン式に対しリアがマルチリンク式に変更されました。
国内仕様のグレード体系は、当初前述の基本グレードに加え専用の足回りが備わる「バージョンS」と、レザーシートやウッドパネルなどが備わる「バージョンL」が設定されました。その後の国内仕様の展開は、まず翌2006年11月に一部改良が実施され、内装の仕様向上と共に電動チルト&テレスコピックステアリングが備わる「バージョンI」が追加されました。
派生モデルとしてクーペカブリオレが登場
次いで同年9月にマイナーチェンジが実施され、内外装デザインの変更や装備の充実化が図られました。続いて2009年5月、IS250をベースに2ドア4シーター仕様の電動リトラクタブルトップボディを纏ったクーペカブリオレ「IS250C」が発売されました。ホイールベースはセダンと共通であったものの、ボディは50mm長く15mm低いディメンションとなっていました。
追って同年8月、セダンに一部改良が実施され仕様向上が図られると共に、バージョンIに代わりスポーティな内外装が備わる「バージョンF」が設定されました。次いで2010年8月、バージョンS/Fが廃止され、代わって「バージョンT」「Fスポーツ」が設定されました。同時に、IS250CにバージョンLが設定された他、3.5L版の「IS350C」が追加されました。
そして2013年5月、セダンにフルモデルチェンジが実施され現行型に移行しました。