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マセラティ クアトロポルテ (初代 1963-1971):マセラティ初の4ドア・プレミアムセダン

マセラティ クアトロポルテ 1966

マセラティは1963年のトリノ・ショーで、2+2クーペ/スパイダー「セブリング」及び2シータークーペ/スパイダー「ミストラル」と共に、スポーツセダン「クアトロポルテ」を発表しました。レーシングモデルメーカーとしての生い立ちを持つ同社として初の4ドアセダンで、高性能と快適性を併せ持ったプレミアムモデルとして存在感を示しました。

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Fセグメントのボディ

スタイリングは、1959年にデビューした2ドア・グランツーリスモ「5000GT」の延長線上にあり、角形2灯式ヘッドランプを採用したフロントマスクや小振りなテールランプが備わるリアエンドなど、デザインテイストに類似性が見られました。ボディサイズは全長5,000mm×全幅1,720mm×全高1,360mmで、5000GTよりも一回り大きいFセグメントサイズでした。

マセラティ クアトロポルテ 1966

又、ホイールベースは5000GTよりも150mm長い2,750mmで、車両重量は1,700kgに達しました。サスペション形式は、フロントは5000GTと同様のダブルウィッシュボーン式となる一方、リアはリーフ・リジッド式に代わりド・ディオン・アクスル式が採用されました。又、同じく4輪ディスク式となるブレーキは、リアがインボードタイプに改めらていました。

マセラティ クアトロポルテ 1966

駆動方式はFRを踏襲し、当初搭載されたエンジンは、5000GT用の5L V8DOHCを4.1Lに縮小すると共に点火プラグを1シリンダーあたり1本に減らしたものでした。ウェーバー38DCNL5キャブレターを4連装し、8.5:1の圧縮比から最高出力260ps/5,000rpm・最大トルク40kgm/3,800rpmのアウトプットを発生、標準装備となる5速MTを介しての最高速度は230km/hでした。

豪華な仕様が特徴

その他、ステアリング形式は5000GTと同様のリサーキュレーティング・ボール式で、ホイール&タイヤは6.00×15インチホイール+205VR15タイヤの組み合わせでした。一方インテリアは、ウッド製のインパネやレザーシートが備わる他、当時としては珍しかったパワーステアリングやパワーウィンドウ、エアコンが標準装備されるなどゴージャスな仕様でした。又、オプションでATも用意されていました。

マセラティ クアトロポルテ 1966

そして1965年に行われたフェイスリフトにより、ヘッドランプが丸形4灯式に変更されました。次いで1969年にマイナーチェンジを受け、エンジンが1966年に5000GTの後継モデルとして登場した「メキシコ」と同系統の4.7L V8DOHCに変更され、最高出力が290ps/5,000rpmに向上、最高速度も240km/hにアップしました。同時に、リアサスペンションがリーフ・リジッド式に変更されました。

マセラティ クアトロポルテ 1966

そして1971年に、総生産台数679台をもって生産終了となりました。後継モデルはすぐには発売されず、2代目クアトロポルテが登場するのはそれから3年後の1974年の事でした。

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