メルセデス・ベンツの4ドアクーペ「CLSクラス」は、初代モデルが2005年にデビューし、2011年2月に日本で発売された2代目となりました。翌2012年10月に追加されたステーションワゴンの「シューティングブレーク」と共に、先代譲りのスタイリッシュなフォルムを踏襲しながら、動力性能や環境性能、安全性能など総合的なパフォーマンスが向上したモデルとなっています。
クーペのスタイリングは、先代と類似性の感じられる流麗なプロポーションを維持しながら、独自のプレスライン処理により一層アクレッシブなものとなっています。又、シューティングブレークもクーペに遜色ない自然なフォルムを備えます。ボディサイズは、クーペが全長4,940mm×全幅1,880mm×全高1,415mm、シューティングブレークが全長4,960mm×全幅1,880mm×全高1,420mmとなっています。
3種類のパワートレインでスタート
共にプラットフォームを共有する「Eクラスセダン/ステーションワゴン」よりも長く広く低いディメンションになった一方で、ホイールベースは同一の2,875mmとなっています。パワートレイン及びグレードは、クーペは3.5L V6 NAエンジン(最高出力306ps/最大トルク37.7kgm)+7速トルコン式ATの「CLS350ブルーエフィシェンシー」と、5.5L V8ターボエンジン(最高出力524ps/最大トルク71.3kgm)+7速湿式多板クラッチ式ATの「CLS63AMG」でスタートしました。
次いで10月に、4.7L V8ターボ(最高出力408ps/最大トルク61.2kgm)+7速トルコン式ATの「CLS550ブルーエフィシェンシー」が追加されました。一方シューティングブレークのグレード体系は、パワートレインはクーペと同一ながら、「CLS550」がFR方式ではなくフルタイム4WD方式の「CLS550 4MATICブルーエフィシェンシー」となる点が相違点となっています。
サスペンション形式は、フロントが「CLS350/550」は3リンク式、「CLS63AMG」が4リンク式で、リアは全車マルチリンク式となっています。又、「CLS63AMG」には電子制御式サスペンションの「AMGライドコントロールスポーツサスペンション」が装備されます。安全装備面では、安全運転支援システムの「レーダーセーフティパッケージ」がクーペには2012年8月の一部改良の際に、シューティングブレークには発売当初から搭載されます。
新グレードを次々に追加
そして2013年5月、クーペの「CLS63AMG」のエンジンを最高出力557ps/最大トルク73.4kgmにパワーアップすると共に、更にハイパフォーマンスな「CLS63AMG S」(最高出力585ps/最大トルク81.5kgm)を追加、そしてそれぞれにフルタイム4WD仕様の「4MATIC」が設定されました。同時に、シューティングブレークにも同様のエンジンを搭載する4WDモデル「CLS63AMG 4MATIC」及び「CLS63AMG S 4MATIC」が追加されました。
次いで2014年10月にマイナーチェンジを実施し、「マルチビームLEDヘッドライト」や「アクティブライトシステム」を装備すると共に、クーペの「CLS550」のATを9速化した他、他のグレードも7速ATに改良を施した事により燃費が向上しました。同時に、「CLS350」は廃止されました。次いで2015年2月にクーペ/シューティングブレーク共に3.5L V6ターボエンジン(最高出力333ps/最大トルク48L9kgm)を搭載する「CLS400」が追加されました。
更に4月には、2.2L直4ディーゼルターボエンジン(最高出力177ps/最大トルク40.8kgm)を搭載する「CLS220ブルーテック」が追加されました。