BMWが製造するミニ・ファミリーの3ドアクーペ「ミニ・ペースマン」は、2011年1月にデトロイトショーで初公開され、日本では2013年3月に販売が開始されました。同じミニ・ファミリーに属するクロスオーバーSUV「ミニ・クロスオーバー」をベースとしながら、「スポーツアクティビティクーペ」を称するSUVとクーペを融合させたユニークなキャラクターを持つモデルとなっています。
独自の個性が備わるスタイリング
スタイリングは、フロント廻りこそミニ・クロスオーバーに類似したデザインによりミニ一族である事をアピールするものの、後方に向かってなだらかに下降するルーフラインと逆に後方に向かって上昇するベルトラインが織りなすサイドビューや、横型のリアコンビネーションランプを採用したリア廻りなど、全体的なデザインは独自の個性が備わるものとなっています。
ボディサイズは全長4,120~4,135mm×全幅1,785mm×全高1,525~1,530mmで、ミニ・クロスオーバーと比較すると全長が20mm長く、全幅が5mm狭く全高が20~25mm低いディメンションとなります。ホイールベースは同一の2,595mmで、車両重量はほぼ同等の1,330~1,460kgとなっています。サスペンション形式は、他のミニシリーズ同様の前:マクファーソンストラット式/後:マルチリンク式を採用します。
エンジンはガソリンが3種類
駆動方式はFFの他、ミニ・クロスオーバー同様アクティブトルクスプリット式のフルタイム4WDが設定されます。発売当初日本仕様に設定されたエンジンは1.6L直4ガソリンが2種類で、FFモデルの「クーパー」にNA仕様(最高出力122ps/最大トルク16.3kgm)が、FFモデル「クーパーS 」及び4WDモデル「クーパーS ALL4」にターボ仕様(最高出力184ps/最大トルク24.5kgm)が搭載されました。
トランスミッションは、全グレードに6速トルコン式ATと6速MTが設定されました。そして他のミニシリーズ同様、ブレーキエネルギー回生システムやアイドリングストップ機構(MT車のみ)も採用されました。インテリアは、基本的にミニ・クロスオーバーと共通のセンターメーター式のインパネや、後席の快適性を追求した「ラウンジ・コンセプト」の採用が特徴となります。
そして同年4月に、1.6Lターボユニットを最高出力218ps/最大トルク28.6kgmまでチューンナップして搭載し、専用エアロパーツやアンソラサイト採用のメーターパネルなどの内外装を備えるFF方式のホッテストグレード「JCW(ジョンクーパーワークス)」が追加されました。次いで同年9月に、NAエンジン搭載のフルタイム4WDグレード「クーパー ALL4」が追加されました。
続いて2014年4月に、「JCW」をベースにブラック基調のエクステリアコーディネートを採用した限定車「Blach Nigth」が45台限定で発売されました。更に同年11月にも、同仕様車が10台限定で発売されました。