BMWが製造する「ミニ・クーペ」は、2011年6月に2代目ミニの派生モデルとしてデビューし、日本では同年9月にリリースが開始されました。ミニシリーズとして初の2シータークーペモデルで、ウエストラインから上の部分を詰めたチョップトップ風のデザイン処理が特徴となっています。3ドアハッチバックが3代目にフルモデルチェンジした後も、2代目モデルのまま販売が継続されています。
アクティブリアスポイラーを装備
スタイリングは、ウエストラインより下の部分は2代目ハッチバックモデルとほぼ同一のデザインながら、グリーンハウスが大幅に縮小されると同時に、Aピラーの角度が寝かされるなどスポーツクーペに相応しいモデファイが行われています。又、トランクリッド内に時速80kmを超えると自動的にポップアップする「アクティブリアスポイラー」が装備される点も、クーペならではの特徴となっています。
ボディサイズは全長3,780mm×全幅1,685mm×全高1,380mmで、2代目ハッチバックに対し全長が若干拡大された一方で全高は低くなっています。又、現在新車で入手出来るミニとしては、オープンタイプの「ロードスター」と並んで数少ない5ナンバー車となります。ホイールベースは2代目ハッチバックと同一の2,465mmで、車両重量は1,170~1,240kgとなっています。
エンジンは旧世代の1.6L直4ユニット
サスペンションは2代目ハッチバックと同一の前:マクファーソンストラット式/後:マルチリンク式で、駆動方式も同様にFFを採用します。搭載されるエンジンは、3代目ハッチバックとは異なり2代目ハッチバックと同様の古い世代のもので、「クーパー」が1.6L直4NA、「クーパーS」及び「JCW(ジョンクーパーワークス)」が1.6L直4ターボとなっています。
スペックは、「クーパー」が最高出力122ps/最大トルク16.3kgm、「クーパーS」が最高出力184ps/最大トルク24.5kgm、「JCW」が最高出力211ps/最大トルク26.5kgmで、それぞれ2代目ハッチバックと同一の数値となり、トランスミッションは「クーパー」「クーパーS」には6速MT及び6速トルコン式ATが、「JCW」には6速MTが組み合わせられる点も同様となっています。
又、燃費向上対策としてブレーキエネルギー回生システムや、MT車にはアイドリングストップ機構が装備される点も2代目ハッチバックモデルと同様になります。インテリアは、2代目ミニシリーズに共通するセンターメーター方式のインパネを採用する為、3代目ハッチバックモデルの全面的にリニューアルされたインパネとは全く異なるデザインとなっています。又、2代目ハッチバックよりも広いトランクスペースが備わる点も特徴となります。