BMWは2011年10月、コンパクトカー「ミニ」シリーズの新たなラインナップとして、2ドアオープンモデルの「ミニロードスター」を発表しました。一足先に発表された2ドアクーペ「ミニクーペ」をベースに開発されたモデルで、パワートレインを含む基本コンポーネンツを共有するほか、スタイリングもベルトラインから下は共通のイメージでまとめられていました。
ポップアップ式リアスポイラーを採用
同じオープンモデルの「ミニコンバーチブル」と比較すると、傾斜の強められたAピラーが備わることや、リアシートが存在しないため乗車定員が2名となること、独立したトランクルームが備わることなどが相違点となっていました。さらに、ソフトトップの開閉機構が軽量化のため手動式となることや、クーペ同様にポップアップ式のリアスポイラーが備わることもロードスターの特徴でした。
ボディ・ディメンションは全長3,728mm×全幅1,683mm×全高1,384mm、ホイールベース2,467mmで、クーペと同等でした。サスペンション形式はフロント:ストラット式/リア:マルチリンク式が踏襲され、ブレーキもフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が踏襲されました。また、駆動方式もクーペ同様にFFのみの設定でした。
エンジンは4種類
エンジンは、1.6L直4DOHC NA(最高出力122ps/最大トルク16.3kgm)およびターボ(最高出力184ps/最大トルク24.5kgmおよび最高出力211ps/最大トルク28.6kgm)のガソリン3種類と、2L直4DOHCディーゼルターボ(最高出力143ps/最大トルク31.1kgm)が用意されました。トランスミッションは、6速MTと6速トルコン式ATが設定されました。
また、燃費・環境性能対策として全車にブレーキエネルギー回生システムが、さらにMT車にはアイドリングストップ機構が採用されました。グレードはNAエンジン搭載の「クーパーロードスター」、184psターボエンジン搭載の「クーパーSロードスター」、211psターボエンジン搭載の「ジョンクーパーワークスロードスター」、ディーゼルエンジン搭載の「クーパーSDロードスター」がラインナップされました。
安全装備面では、全車にSRSデュアルエアバッグシステムやEBD付きABS、「DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)」などが標準装備されました。さらに、ジョンクーパーワークスロードスターにはトラクションコントロールも標準装備されました(他のグレードにオプション設定)。
日本市場においては、2012年1月にクーパーロードスター/クーパーSロードスター/ジョンクーパーワークスロードスターの受注が開始されました。