日産のBセグメントコンパクトカー「マーチ」は、2010年7月に8年ぶり3度目のフルモデルチェンジを実施し、4代目の現行型となりました。国内仕様車の生産地が日本国内からタイに変更された事と、エンジンのダウンサイジングにより燃費・環境性能が向上した事がこのモデルチェンジの最大の特徴となりました。
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スタイリングはキープコンセプト
スタイリングは、先代同様に曲線を基調としたフレンドリーな雰囲気を醸すもので、加えて居住性の改善や車両感覚の掴み易さを配慮したデザインが採用されました。ボディサイズは全長3,780mm×全幅1,665mm×全高1,515mm~1,525mmで、先代よりも全長が拡大されたものの、全幅と全高はほぼ同等のサイズが維持されました。プラットフォームの刷新に伴い、ホイールベースは20mm長い2,450mmとなりました。
車両重量は940kg~1,040kgで、先代とほぼ同等に維持されました。サスペンション形式は前:ストラット式/後:トーションビーム式が踏襲され、駆動方式はFFがベースで電気式パートタイム4WDが設定される点も先代同様でした。インテリア面では、インパネは先代同様曲線を基調としたデザインを踏襲しつつ、スピードメーターを大型化するなどメーターの視認性が改善されました。
パワートレインを一新
パワートレインは一新され、先代の1.2/1.4/1.5Lの直4に変わり、新開発の1.2L直3のHR12DE型(最高出力79ps/6,000rpm、最大トルク10.8kgm/4,400rpm)に一本化されました。トランスミッションは、先代が5速MT/4速トルコン式AT/CVTの3種類が設定されていたのに対し、副変速機付きの新世代CVTに一本化されました。
その他、アイドリングストップ機構搭載グレードが設定された事と相まって、燃費は先代の1.2L車の19km/L~21km/Lに対し20km/L~26km/Lへと向上しました。グレード体系はFF車が上から「G」「X」「S」の3種類、4WD車が同じく「G FOUR」「X FOUR」の2種類で、その他にオーテックジャパンの手によるレトロ調のエクステリアを備える特別仕様車「ボレロ」がFF/4WD共に設定されました。
M/Cやスポーティモデル追加でテコ入れ
装備面では、「G」「X」「ボレロ」のFF車にアイドリングストップ機構が備わり、「G」には更にSRSカーテンエアバッグシステムやオートライトシステム、タコメーターなどが標準装備されます。そして2013年6月にマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトや内装デザインの一部変更と質感アップなどの改良が行われました。フロントマスクの形状変更に伴い、全長が45mm拡大されました。
次いで同年12月、車体の剛性アップや専用エアロパーツ・専用サスペンションの装備などにより走行性能を向上させたスポーティモデル「NISMO」及び「NISMO S」が追加されました。パワートレインは、前者がベースグレード同様のHR12DE型エンジン+CVT、後者が1.5L直4のHR15DE型エンジン(最高出力116ps/6,000rpm、最大トルク15.9kgm/3,600rpm)+5速MTとなります。
現行型マーチは、バランスの取れた基本性能を備えているものの、新興国が主なターゲットとなった事もあり、外装の工作制度や内装の質感にコストダウンの影響が垣間見られる点が欠点になっています。販売面では、2011年には国内販売台数ベスト10にランキングされる人気車種となったものの、それ以降は下降傾向となり、現在はベスト30圏内にも入らない状況となっています。
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