日産のミドルクラスセダン「シルフィ」は、2代目「ブルーバードシルフィ」の後継モデルとして2012年12月に発売されました。60代以上のシルバー世代をメインターゲットに据えると同時に、「ティアナ」などの上級車種からの乗り換えにも配慮し、居住性や快適性、インテリアの上質感などに拘った設計が行われています。又、パワートレインの刷新により燃費も改善されています。
全幅を拡大し3ナンバーサイズに
スタイリングは、先代(2代目ブルーバードシルフィ)のコンベンショナルなプロポーションを受け継ぎながらも、大型フロントグリルや前後のLEDランプ、新たなキャラクターラインの採用などによりイメージチェジが図られています。ボディサイズは全長4,615mm×全幅1,760mm×全高1,495mmで、先代と比較すると全長と全高は実質的に同等ながら、全幅が65mm拡大され3ナンバーサイズとなっています。
その一方でステアリング切れ角が拡大され、最小回転半径は0.1m小さい5.2mに改善されています。ホイールベースは先代と同一の2,700mmで、車両重量は1,230~1,240kgとなっています。サスペンション形式は、先代同様のフロント:ストラット式/リア:トーションビーム式を踏襲し、駆動方式は従来設定のあったフルタイム4WDが廃止され、FFのみとなります。
新パワートレインにより燃費が向上
搭載されるエンジンは、先代にラインナップされていた1.5L直4と2L直4に代り、新開発された1.8L直4可変バルブタイミング機構採用のMRA8DE型(最高出力131ps/6,000rpm・最大トルク17.7kgm/3,600rpm)が採用されます。トランスミッションは副変速機付の「エクストロニックCVT」が組み合わせられ、JC08モード燃費は先代を0.6~2.2km/L凌ぐ15.6km/Lに向上しています。
グレード体系は、ベースグレード「S」と本革巻きステアリングホイールやエンジンイモビライザーなどが備わる中間グレード「X」、更にプロジェクター式キセノンヘッドランプや1インチアップの16インチアルミホイール&タイヤ、SRSサイド&カーテンエアバッグシステムなどが装備される上級グレード「G」の3種類で、横滑り防止装置「VDC」は全車に標準装備されます。
そして2015年1月に、「G」をベースにブラックの専用本革シートや専用合皮ドアトリム、専用16インチ切削光輝アルミホイールを装備する特別仕様車「Gルグラン」が追加されました。次いで8月に、「X」をベースに専用エアロパーツや専用フロントグリル、専用16インチ切削光輝アルミホイール、キセノンヘッドランプなどを装備する特別仕様車「Sツーリング」が追加されました。