プジョーのクロスオーバーSUV「3008」は、2009年3月に開催されたジュネーブモーターショーでデビューを飾り、日本市場には2010年6月から導入が開始されました。初代「308」をベースとしながら、SUVのスタイリングとミニバンの居住性、ハッチバック車の操縦安定性を併せ持つ万能型クロスオーバーモデルとして設計された点が特徴になります。
個性的なスタイリング
ボディタイプはオールヒンジドアの5ドアハッチバックで、大きなフロントグリルや張り出したフェンダーライン、ブーメラン型のリアコンビネーションランプといった個性的なスタイリングが備わります。ボディサイズは全長4,365mm×全幅1,835mm×全高1,635mmで、初代308ハッチバックからそれぞれ50mm×15mm×110mm拡大されています。又、ホイールベースは5mm長い2,615mmとなります。
車両重量は1,470~1,560kgで、初代308ハッチバックより100kg以上重く、SW(ワゴン)とほぼ同程度になっています。サスペンション形式は308同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:トーションビーム式を踏襲しつつ、独自機能としてリアサスペンションを油圧的に連結しロードホールディングを高める「ダイナミッククロールコントロール」が付加されています。
日本仕様はガソリンターボ+FF仕様
駆動方式は、欧州仕様には一部グレードにフルタイム4WDも設定されるものの、日本仕様はFFのみの設定となります。日本仕様のエンジンは、欧州仕様にラインナップされる複数のガソリン/ディーゼルユニットの中から1.6L直4ガソリンターボ(最高出力156ps/最大トルク24.5kgm)が選択され、トランスミッションは6速トルコン式ATが組み合わせられます。
発売当初のグレード体系は、標準グレード「プレミアム」と上級グレード「グリフ」の2グレードで、装備面では両グレードにヘッドアップディスプレイ、バックソナー、前車接近警告システムの「ディスタンスアラート」などが標準装備されました。更に「グリフ」には、大型パノラミックガラスサンルーフや18インチアロイホイール、シートヒーター付電動レザーシートなどが装備されました。
そして2014年2月にマイナーチェンジを実施し、ヘッドランプの意匠変更と共に「208」にも採用される「フローティンググリル」の採用によりフロント廻りのイメージを一新した他、リアコンビネーションランプやアロイホイールの意匠も変更されました。同時に、従来のトラクションコントロールを進化させ、モード切替により様々な路面での走行安定性を向上させる「グリップコントロール」が装備されました。
又、上級グレードとして従来の「グリフ」に代わり、バイキセノン・ディレクショナルヘッドランプやカラーヘッドアップディスプレイなどが備わる「シエロ」が設定されました。