トヨタは新型スープラ2019年5月17日より発売した。
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BMW社との包括提携による初の商品
新型スープラは、BMW社との包括提携による初の商品であり、マグナ・シュタイヤー社グラーツ工場(オーストリア)で生産。トヨタ自動車元町工場を経由し、販社を通して販売される。
新型スープラは、前モデルが2002年に生産終了してから17年ぶりの復活となる。初代スープラ(日本では初代セリカXX)が1978年に誕生して以降、直列6気筒エンジンを積んだFR車であったことは共通しており、新型スープラでもこの2つを継承している。今回は、「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3つの基本要素にこだわり、ピュアスポーツカーにふさわしいハンドリング性能を追求している。
スープラの車両概要
パッケージング
「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3要素を最重要ファクターと捉え、ピュアスポーツカーとしての理想を追求
- ホイールベースは、2シーターに割り切ることで86よりも100mm短い2,470mmを実現
- ホイールベースとトレッドの比は1.55で、他の量産スポーツカーと比較してもトップレベルの小さい数値を達成し、優れた回頭性に寄与
- 水平対向エンジンを搭載した86よりもさらに低い重心高を実現
コーナリング性能にとって重要な要素の1つである前後重量バランスについても、理想とされる50:50の配分を達成
スープラのデザイン
デザインコンセプトは「Condensed Extreme L6 FR “TOYOTA” Sports」
外装デザイン
- ショートホイールベースと大径タイヤにより、タイヤの存在を強調するサイドビューパッケージ
- 2シーターらしいタイトなキャビンと、ワイドトレッドからなるスーパーワイドスタンス
- 直6FRロングノーズ・ショートキャビンシルエット
空気抵抗低減に寄与するダブルバブルルーフの採用や、ヘッドランプの位置を車両内側に寄せることでフェンダーのボリュームを豊かに見せ、凝縮したボディデザインとする手法など、2000GT、先代スープラ等からのTOYOTAスポーツヘリテージを継承
室内デザイン
- ハイスピード時の見晴らし性や車両の姿勢変化のつかみやすさを考慮した、上下に薄く水平に軸の通ったインストルメントパネル基本形状
- ドライバー正面に集中配置された、スポーツドライブに必要な視認・操作系のエレメント(メーター、ヘッドアップディスプレイ、パドルスイッチ、ステアリングスイッチなど)をタイトに包括しドアトリム、コンソールのニーパッドまで繋げる事でドライバーをコンパクトに包み込む新しいコクピット様式
- タコメーター、シフトインジケーター等スポーツ走行時に必要な情報をセンターに集約し、小径ステアリング越しに自然にフォーカスできるメーターレイアウト(8.8インチ高精細カラーモニター採用)
- 腰部を中心に身体を保持するホールド性にこだわったハイバック構成のシート等、室内デザイナーの実体験に基づいたサーキット由来の理由ある、こだわりの形状
- スポーティで上質な赤色でドライバーを囲い、新しいコクピット様式を強調するイグニッションレッドと、素材感のコントラストで引き締まった空間を演出するブラックの内装色2色を設定
スープラの運動性能
ボディ:高剛性を追求
走りを最優先に、太くストレートに通した骨格に加え、アルミニウムと鉄を適材適所に用いた骨格構造や、異なる素材同士の接合強度を追求したことで、86の約2.5倍のボディ剛性を実現。CFRP(炭素繊維強化プラスチック)キャビンを採用したLEXUS LFAも上回っている。
エンジン:3.0L直6ターボと、2.0L直4ターボ
歴代スープラに採用されてきた直列6気筒エンジンの伝統を継承し、直6 3.0Lツインスクロールターボエンジンを搭載。最大トルク500N・mを、エンジン回転数1,600rpmで発生し、アクセルペダルの操作に応じた思い通りの加速が味わえる。
直列4気筒エンジンは、チューニングの異なる2つの2.0Lツインスクロールターボエンジンを設定。最高出力190kW(258PS)というハイパフォーマンスを実現。145kW(197PS)を発揮する、街中から高速道路まで爽快なドライビングを気軽に味わえるエンジンが用意さている。
サスペンション:精密な車両コントロールを可能に
バネ下重量の低減、高い組み付け剛性、精微な車両コントロールを追求して、新設計されたサスペンションを搭載。フロントのサスペンションとサブフレームはアルミニウム製とすることで前後重量配分の適正化に寄与している。
一部グレードにアダプティブバリアブルサスペンションシステムを設定。選択中の走行モードや路面状況に応じて4輪のショックアブソーバーの減衰力を連続的に最適に制御。
旋回性能と安定性を高めるアクティブディファレンシャル
VSC(車両安定性制御システム)と連携しながら、電子制御多板クラッチによって後輪左右間のロック率を0~100の範囲で連続的に最適制御、高いコーナリング速度と安定性、ニュートラルなステアリング特性を追求している。
コネクティッドサービス:先進の予防安全技術
先進の予防安全技術を全車に標準装備
- 昼間の歩行者に加え自転車の運転者を検知し、衝突回避支援または被害低減を図る「プリクラッシュセーフティ(ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)」
- 隣車線の死角を走る車両を検知する「ブラインドスポットモニター」
- 前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」
- 車線を逸脱しそうな際にステアリング操作をアシストする「レーンディパーチャーアラート」
Toyota Supra Connect:スープラ専用のコネクティッドサービスを提供
- 専用のスマホアプリなどから車両の遠隔操作、確認ができる「リモートサービス」
- バッテリーの電圧低下を自動的にメールでお知らせする「バッテリーガード」
- 運転中に端末に触れることなくiPhoneを操作することができるApple CarPlayに対応
TOYOTA GAZOO Racing Recorder:新たなクルマの楽しみ方を提案
GAZOO Racingのテクノロジーをフィードバックした車両情報記録装置
- アクセル、ブレーキ、ステアリング、シフトポジションなどのドライバーの操作情報、車速、エンジン回転数、加速度などの各種センサーの値、および車両の位置と方位情報をSDカードへ記録するデータロガー
- SDカードへ記録した情報は専用アプリの「GAZOO Racing Data Viewer」で表示することが可能。最大2つの動画を表示でき、奨励するアクションカム(別売)の動画であれば、記録した情報と自動で時間同期し再生。また、Microsoft Bing Maps上に走行軌跡を表示・再生することも可能
スープラのグレード別 新車価格
グレード | パワーユニット | 価格(円) |
RZ | 3.0L直6ターボ | 6,900,000 |
SZ-R | 2.0L直4ターボ | 5,900,000 |
SZ | 4,900,000 |