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ルノー25 (ヴァンサンク 1983-1992):空力ボディを採用した20/30の後継モデル

ルノー 25 V6 Turbo (1985)

ルノーは1983年11月、それまでの「20」及び「30」に代わる新型フラッグシップモデル「25(ヴァンサンク)」を発売しました。縦置きFF方式のレイアウトやパワートレイン、サスペンション形式など基本メカニズムは20/30譲りであった一方、ボディがフラッシュサーフェス化されCd値0.28の優れた空力特性を実現した事が特徴でした。

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3ボックス型ボディを採用

ルノー 25 V6 Turbo (1985)

直線基調の5ドアハッチバックボディは、20/30の2ボックス型6ライトウィンドウから、3ボックス型4ライトウィンドウに変更されました。デザイン上の特徴は、ボディ側面まで回り込んだリアウィンドウでした。ボディサイズは全長4,623~4,699mm×全幅1,773mm×全高1,405mmで、20/30よりも長く広く、そして低いディメンションとなりました。

ルノー 25 V6 Turbo (1985)

ホイールベースは2,723mmで、20/30から50mm程延長されました。エンジンは当初、2L直4SOHCシングルキャブレター仕様、2.2L直4SOHC電子燃料噴射仕様、2.7L V6SOHC電子燃料噴射仕様のガソリン3種類と、2.1L直4SOHC NA及びターボのディーゼル2種類が用意されました。このラインナップは、ガソリン2.2Lが電子燃料噴射仕様に変更された事を除き20/30と同一でした。

スペックは、それぞれ最高出力103hp/最大トルク16.1kgm、最高出力123hp/最大トルク18.6kgm、最高出力144hp/最大トルク21.9kgm、最高出力64hp/最大トルク12.6kgm、最高出力85hp/最大トルク18.5kgmとなっていました。トランスミッションは4速MTが廃止され、5速MT又は3速トルコン式ATとの組み合わせとなりました。

ガソリンターボ車を追加

ルノー 25 V6 Injection (1988)

サスペンション形式は、フロント:ダブルウィッシュボーン/コイル式・リア:マクファーソンストラット/コイル式による4輪独立懸架が踏襲されました。一方室内は、ドライブ・コンピューターが備わる個性的なデザインのインパネの他、パワーシートや20/30譲りの可倒式リアシートが備わっていました。そして翌1985年秋、ガソリンV6ターボエンジン車とリムジンが追加されました。

ルノー 25 V6 Injection (1988)

前者は排気量が2.5Lに縮小されると共に、不等間隔爆発による振動を抑える為に位相クランクが採用されました。アウトプットは最高出力182hp/最大トルク28.7kgmで、MT仕様は最高速度220km/h・0-100km/h加速7.5sの動力性能でした。一方後者は、ホイールベースを227mm延長する事により後席の居住性向上が図られていました。

次いで1988年秋にフェイスリフトが実施されると共に、本革シートなどが装備される最上級グレード「バカラ」が追加されました。同時にガソリンV6 NAエンジンの排気量が2.8Lに拡大され、アウトプットが最高出力157hp/最大トルク23.5kgmに向上すると共に、ターボエンジン同様に位相クランクが採用されました。そして1992年、後継モデル「サフラン」にバトンタッチして生産終了となりました。

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