トヨタ自動車は1973年4月、「パブリカ」の一クラス上に位置する新型大衆車「パブリカスターレット」を発売しました。パブリカの冠名が付く通り基本コンポーネンツをパブリカから流用しつつ、スタイリッシュなボディや内外装の選択肢を増やした「フリーチョイスシステム」を採用するなど、スペシャリティ路線に舵が切られたモデルでした。
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デザインはジウジアーロが担当
ボディタイプは、まず2ドアクーペのみでスタートしました。イタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロにより手掛けられたエクステリアデザインは、社内デザインによるパブリカ(2代目P3♯/P5♯型)の保守的なスタイリングとは全く異なる、直線基調かつファーストバックのフォルムを備えた斬新なものでした。
ボディサイズは全長3,790mm×全幅1,530mm×全高1,310mmで、パブリカよりも長く広く低いディメンションでした。又、ホイールベースはそれより100mm以上長い2,265mmに設定されていました。サスペンション形式はパブリカと同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:リジッド・リーフ式で、斬新な外観とは対照的に保守的な機構でした。
駆動方式はパブリカ同様のFRで、エンジンも共通でした。用意されたユニットは、1L直4OHVシングルキャブレター仕様の2K型(最高出力58ps/最大トルク7.9kgm)、1.2L直4OHVシングルキャブレター仕様の3K型(最高出力68ps/最大トルク9.5kgm)、同ツインキャブレター・レギュラーガソリン仕様の3K-BR型(最高出力74ps/最大トルク9.5kgm)、同ハイオクガソリン仕様の3K-B型(最高出力77ps/最大トルク9.6kgm)の4種類でした。
トランスミッションは4速MTの他、ツインキャブレター車に5速MTが設定されました。又、インテリアは前述のフリーチョイスシステムに加え、上級グレードに6眼式メーターやウッドステアリングホイールを採用するなど、ベーシックなパブリカと一味異なるスポーティかつラグジュアリーなものでした。
4ドアセダンを追加
そして同年10月に、2ドアクーペ同様のファーストバックのフォルムを持つ4ドアセダンが追加されました。それと同時に車名からパブリカの冠名が取れ、「スターレット」となりました。次いで1976年2月にマイナーチェンジが実施され、エンジンが昭和51年排出ガス規制に適合した1.2L直4OHVシングルキャブレターTTC-C仕様の3K-U型(最高出力64ps/最大トルク9.2kgm)に一本化されました。
追って同年9月には、2速トルコン式AT仕様が追加されました。そして1978年2月にフルモデルチェンジが実施され、2代目スターレット(P6♯型)に移行しました。
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