ホンダの2ドアクーペ「プレリュード」の初代モデルは、1978年11月に発売されました。ハッチバック/セダンの「シビック」や「アコード」の大ヒットにより完全に4輪車メーカーとしての地盤を固めたホンダが、初めて投入したスペシャリティカーでした。又、2ドアクーペのボディ形状を持つ車種は、1974年に生産を終了した「145」以来でした。
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シンプルなスタイリング
スタイリングは、ロングノーズ・ショートデッキ及びワイド&ローのテーマを具現化したものでした。又、当時の流行に則った直線的なボディラインを取り入れると共に、加飾の少ないシンプルな造形が特徴でした。角型2灯式ヘッドランプを採用したフロントマスクや、角型のリアコンビネーションランプを配したリアビューも、スッキリとしたデザインに纏められていました。
ボディは、エンジンのサブフレームの一部を一体化させた軽量高剛性なモノコック構造が採用されました。ボディサイズは、全長4,090mm×全幅1,635mm×全高1,290mmで、同時代の同カテゴリーの車種である2代目「日産・シルビア」とほぼ同程度のサイズでした。ホイールベースはそれよりも短い2,320mmで、乗車定員は4人でした。
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スペシャリティカーでは稀なFF方式を採用
車両重量は、890kg~915kgと軽量に仕上げられていました。サスペンションは、前後マクファーソンストラット式による4輪独立懸架で、ブレーキは前:ディスク式/後:ドラム式でした。駆動方式は、シビックやアコードと同様のFFが採用されました。当時このカテゴリーの国産車はFRが一般的であり、FF車はドライバーズカーには不向きという風潮があった中で、稀な選択でした。
エンジンは1.8L直4 SOHC 8バルブ CVCC仕様のEK型のみの設定で、トランスミッションは5速MTと2速トルコン式AT「ホンダマチック」が用意されました。エンジンのスペックは、最高出力はMT車が90ps/5,300rpm、ホンダマチック車が85ps/5,300rpmで、最大トルクは共に13.5kgm/3,500rpmというもので、かつてのホンダ製スポーティモデルと比較すると平凡なスペックでした。
ホンダ プレリュードのCM (1978)
ユニークなインパネと電動サンルーフを採用
インテリア面では、直線的なデザインのインパネに「集中ターゲットメーター」と称するスピードメーターとタコメーターを同軸上に配したユニークなメーターが設置された他、ベースグレード以外に国産車初の電動式サンルーフが標準装備されました。そして1980年1月に、電動式スモークド・ガラスサンルーフ仕様車が追加されました。
次いで同年4月に初のマイナーチェンジを実施し、装備の充実を図った他、エンジンが酸化触媒付のCVCC-Ⅱとなりました。最高出力95ps/5,300rpm(MT車、ホンダマチック車共)、最大トルク14.5kgm/3,500rpmへと性能アップを果たすと共に、燃費も向上しました。同時に、ホンダマチックがOD付の3速となりました。
翌1981年10月に2度目のマイナーチェンジを実施し、インパネ形状の変更などが行われた他、前ベンチレーテッドディスク/後ディスクの4輪ディスクブレーキを備える最上級グレード「XXR」が追加されました。初代プレリュードは、国内販売台数こそさほど振るわなかったものの、並みのFRスポーティカーを遥かに凌ぐ優れたハンドリングが高く評価されました。
後継モデル:2代目プレリュード
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