スズキ自動車は2001年1月、新型小型5ドアハッチバック車「エリオ」を発売しました。ハッチバックコンパクトカー「スイフト」より一回り大きく、かつ背の高いミニバン的なディメンションを持つ新世代ファミリーカーとして位置付けられました。追って同年11月には、3代目「カルタス・セダン」の後継モデルとなる4ドアセダン版の「エリオセダン」が追加されました。
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初期型はデジタルメーターを採用
スタイリングは、ハッチバック/セダン共にショートノーズ・ロングキャビンのプロポーションを持ち、ハッチバックにはV字型の個性的なデザインのテールゲートが採用されました。初期型のボディサイズは、全長4,230mm(ハッチバック)/4,350mm(セダン)×全幅1,690mm×全高1,545mm(ハッチバック)/1,550mm(セダン)で、カルタスと比較すると全高が150mm以上高く設定されていました。
ホイールベースはハッチバック/セダン共にカルタスと共通の2,480mmで、車両重量はそれより100kg以上重い1130~1,220kgでした。サスペンション形式はカルタスと同様の4輪マクファーソンストラット式で、駆動方式も同様にFFとフルタイム4WDが設定されました。エンジンは当初、新開発された1.5L直4DOHCのM15A型(最高出力110ps/最大トルク14.6kgm)のみが用意されました。
トランスミッションはカルタス同様、5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。一方インテリアは、シンメトリカルデザインのインパネと薄型のデジタルメーターが備わる他、リアシートはハッチバック/セダン共に分割可倒式が採用され、更にハッチバックにはリクライング機能が、セダンにはトランクスルー機能が備わっていました。
安全装備面では、全車にSRSデュアルエアバッグシステムやEBDつきABS、ブレーキアシストなどが採用されました。当初のグレード体系は、ハッチバックが「G」「X」、セダンが「X」「XV」で、セダンXVにはナビゲーションシステムが標準装備されました。そして2002年1月にハッチバックのグレード体系が見直され、「XR」「XV」の2タイプとなりました。
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スズキ エリオのCM
ワイドボディの1.8L車を追加
次いで2003年1月、ハッチバック/セダンに全幅1,720mmのワイドボディに1.8L直4DOHCのM18A型エンジン(最高出力125ps/最大トルク17.3kgm)を搭載する「1.8」が追加されると共に、1.5L車はハッチバックが「1.5XR」、セダンが「1.5X」のそれぞれモノグレード設定となりました。続いて同年11月のマイナーチェンジでフェイスリフトと共にインパネのデザインが一新され、メーターがアナログ式に変更になりました。
同時に5速MT仕様が廃止になった他、1.5L車のグレード名がハッチバック/セダン共に「1.5」に変更されました。次いで2004年7月、フェイスリフトをメインとした2度目のマイナーチェンジが実施されました。そして2006年6月、実質的な後継車種となる5ドアハッチバック車「SX4」の国内リリースに伴いハッチバックの販売を終了、セダンも翌2007年7月の「SX4セダン」の登場に伴い販売終了となりました。
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