スズキの軽乗用車「ハスラー」は、軽自動車規格としては初となるクロスオーバーSUVモデルとして2013年12月に発表され、翌2014年1月に発売が開始されました。それまでになかったレジャー志向の軽自動車だった事がユーザーから歓迎され、スズキが同年販売面で躍進し、ダイハツから軽自動車販売台数№1の座を奪還する原動力となりました。
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個性的かつ意外に軽量なボディ
ボディは5ドアハッチバックで、角度の立ったAピラーと直線的なボディラインを持ち、全体的にボクシーなスタイリングとなってます。尚且つ、比較的大径のホイールとハイトの高いタイヤ、そして高めに取られたロードクリアランスにより、オフロード指向を全面に打ち出したものとなっています。同時に、丸目2灯式ヘッドランプの採用により、ファニーな雰囲気をも醸しています。
ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,665mmで、プラットフォームを共有する「ワゴンR」よりも全高がやや高く設定され、ホイールベースはワゴンRと同一の2,425mmとなっています。車両重量は750kg~860kgでワゴンRと大差なく、より本格的なSUVの「ジムニー」よりも遥かに軽量に仕上げられています。
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ワゴンRのコンポーネンツを流用
エンジンは、ワゴンRと共通の直3 DOHC NA及びターボのR06A型が搭載され、最高出力と最大トルクのスペックもワゴンRと同一で、NAが52ps/6.4kgm、ターボが64ps/9.7kgmとなっています。トランスミッションは、NA車にはCVTと5速MTが用意され、ターボ車はCVTのみの設定となっています。又、一部グレードを除くCVT車には、アイドリングストップ機構+減速エネルギー回生機構による燃費改善システム「エネチャージ」が備わります。
駆動方式はワゴンR同様、FFとオンデマンドタイプのフルタイム4WDが選択可能となっています。サスペンションは、これもワゴンRと共通の前マクファーソンストラット式/後I.T.L式を踏襲しつつ、重心高の高いクロスオーバーモデルに最適化したチューニングが施されています。又、悪路走破性を高める為に、最低地上高はワゴンR他一般的な軽乗用車よりも大きい175mm~180mmに設定されています。
独自の装備とインテリア
4WDのCVT車には、ダウンヒル時にブレーキ操作をする事なく約7km/hの速度を維持出来る「ヒルディセントコントロール」や、滑り易い路面での発進をアシストする「グリップコントロール」を軽自動車として初めて装備し、本格的な悪路走行や安全な雪道走行を可能としています。又、衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポート」搭載グレードが、ワゴンR同様に設定されています。
インテリアは、直線を基調としたシンプルかつポップなデザインのダッシュボードを備える他、内装全体のデザインやカラーリングもカジュアルな雰囲気に溢れたもので、エクステリアのイメージとも整合性の取れたものとなっています。又、前席のバックレストを倒すと車中泊が可能なフルフラットな空間が出現したり、助手席を倒すとテーブル代わりになったりするなど、アウトドアレジャーに対応する機能を備えています。
そして、2015年5月に一部改良を行い、NA・CVT車の一部グレードに、既にワゴンRに採用されていたエネチャージの進化版であるISG(モーター機能付発電機)付の「S-エネチャージ」が採用されました。同時に、NAエンジンの中低速トルク特性と燃費性能を改善し、JC08モード燃費はFFモデルで29.2km/Lから32km/Lへと向上しています。
ハスラーは、ワゴンRのコンポーネンツを多用したコスト優先の設計ながら、新しいライフスタイルを演出する独自の個性や機能が備わっていた為、結果として多くのユーザーを取り込む事に成功しました。発売開始早々からスズキの予想を遥かに上回るベストセラーカーとなり、半年のバックオーダーを抱える程の人気モデルとなりました。
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