1991年に初代モデルが発売されたコンパクトな2ドア・スペシャリティクーペ「サイノス」は、1995年8月実施のフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。先代同様ベースモデルは「ターセル」及び「コルサ」(5代目)で、キープコンセプトのモデルチェンジであったものの、新たに1.3L車が設定された他途中でコンバーチブルが追加されました。
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ボディスペックは先代とほぼ同等
スタイリングは先代のイメージを色濃く受け継ぐもので、ボディサイズもほぼ同等の全長4,155mm×全幅1,660mm×全高1,295mmであった他、ホイールベースも同一の2,380mmでした。又、車両重量はクーペ初期型で870~960kgで、これも先代後期型とほぼ同等でした。そしてサスペンション形式も、先代同様のフロント:ストラット式/リア:トレーリングツイストビーム式が踏襲されました。
駆動方式は先代に引き続きFFのみの設定で、エンジンは先代に設定されていた5E-FE型と5E-FHE型の2種類の1.5L直4DOHCユニットの内、後者のみがキャリオーバーされ、前者は前述した1.3L直4DOHCの4E-FE型に置換されました。スペックは、4E-FE型が最高出力88ps/最大トルク11.8kgm、5E-FHE型が最高出力110ps/最大トルク13.9kgm(先代から-5ps/+0.1kgm)でした。
先代から燃費が向上
トランスミッションは、4E-FE型には4速MTと3速トルコン式ATが、5E-FHE型には5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。10モード燃費は4E-FE型のMT車が19.2km/L、AT車が16km/Lで、先代の5E-FE型搭載車より大きく向上し、5E-FHE型はMT車が15.8km/L、AT車が13.4km/Lとなり、こちらも先代同一型式から向上を果たしていました。
発売当初のグレード体系は、4E-FE型エンジン搭載の「1.3α」「1.3αジュノパッケージ」と、5E-FHE型エンジン搭載の「1.5β」の3タイプがラインナップされました。安全装備面では、当初は「1.3α」以外に運転席エアバッグシステムが標準装備されるに留まったものの、1996年9月の仕様向上で全車にデュアルエアバッグシステムとABSが標準化されました。それに伴い、車両重量が10kg増加しました。
次いで翌10月に、手動ソフトトップを採用したコンバーチブルが追加されました。グレード体系は「1.3αコンバーチブル」(4速MT/3速AT)と「1.5βコンバーチブル」(4速ATのみ)の2タイプが基本で、他に特別仕様車として黄色の内外装を採用した「1.3αコンバーチブル・イエローバージョン」(3速ATのみ)が設定されました。車両重量は、クーペより70kg重い950~1,040kgでした。
トヨタ サイノスのCM
M/CでGOAボディを採用
続いて1997年12月にマイナーチェンジが実施され、衝突安全ボディ「GOA」の採用と共にマルチリフレクターヘッドランプが装備されました。同時に、1.3L車のMTが5速化された他、1.5L車に新グレード「1.5βVパッケージ」が追加されました。尚、GOAボディ採用に伴い車両重量は20~30kg増加しました。そして1999年7月にベースモデルのターセル/コルサの生産終了に伴い、サイノスも生産を終了しました。