1990年に「天才タマゴ」をキャッチコピーに、ミニバン史上初となるミッドシップ方式を採用してデビューしたトヨタ自動車の「エスティマ」及び姉妹車種「エミーナ/ルシーダ」は、2000年1月に2代目エスティマにフルモデルチェンジ及び統合されました。駆動方式がFFベースに変更された為、初代の持ち味であった軽快な操縦性は失われたものの、居住性の改善や大排気量・多気筒エンジンの搭載が実現しました。
トヨタ店向けモデルとカローラ店向けモデルを設定
ボディは、タマゴ型のフォルムを受け継ぎながらもアグレッシブなスタイリングに変化した他、後席用スライドドアが運転席側にも追加され5ドアとなりました。トヨタ店で販売される「T」とトヨタカローラ店で販売される「L」が存在したものの、外観の僅かな相違のみで実質上同一のモデルでした。シートレイアウトは先代同様、2-2-3配列の7人乗り仕様と2-3-3配列の8人乗り仕様が設定されました。
ボディサイズは全長4,750~4,770mm×全幅1,790mm×全高1,770~1,785mmで先代エスティマとほぼ同等、ホイールベースは若干延長され2,900mmとなりました。一方、車両重量は初期型で1,600~1,810kgとなり先代エスティマより軽量化されました。サスペション形式はフロントはストラット式を踏襲し、リアはダブルウィッシュボーン式又は4リンク式からトーションビーム式に変更されました。
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トヨタ エスティマのCM
エンジンを先代から一新
駆動方式は、FFと新開発のフルタイム4WDシステム「アクティブコンロトロール4WD」が設定されました。エンジンは一新され、当初3L V6DOHC NAの1MZ-FE型(最高出力220ps/最大トルク31kgm)を用意、先代同様コラムシフトの4速トルコン式ATと組み合わせられました。発売時のグレード体系は下から「X」「アエラス」「G」の3タイプで、先代後期型と同一でした。
そして同年3月に、2.4L直4DOHC NAの2AZ-FE型エンジン(最高出力160ps/最大トルク22.5kgm)を搭載する「J」「X」「アエラス」「G」が追加されました。次いで2001年6月に、スプリット式ハイブリッドシステム「THS-C」を搭載すると共に、電気式4WDシステム「E-Four」を採用した「エスティマハイブリッド」が追加されました。
2.4L直4DOHCアトキンソンサイクルの2AZ-FXE型エンジン(最高出力131ps/最大トルク19.4kgm)+同期型モーター(最高出力13kW/最大トルク11.2kgm)+CVTにより前輪を、同期型モーター(最高出力18kW/最大トルク11kgm)により後輪を駆動するシステムで、10.15モード燃費はガソリンモデルの8.6~10.6km/Lを大幅に凌ぐ18km/Lを実現していました。
グレード体系は、ベースグレードの他豪華装備を持つ「Gセレクション」が設定され、安全装備としてガソリンモデルには備わらない横滑り防止装置「VSC」やトラクションコントロールが全車に採用されました。次いで2003年5月にガソリンモデルが、追って7月にハイブリッドがマイナーチェンジを受け、内外装デザインが変更されました。
続いて2004年9月、ガソリンモデル「アエラス」をベースに、ローダウンサスペンションやパフォーマンスロッド、ステアシフトマチックなどを装備したスポーティグレード「アエラス-S」が追加されました。そして2006年1月にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルにバトンタッチされました。2代目エスティマは、初代モデルを遥かに上回るベストセラーカーとなりました。
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