初代モデルが1997年にデビューしたトヨタのコンパクト・トールワゴン「ラウム」は、2003年5月に実施されたフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。先代からプラットフォームが一新された他、助手席側の後席用ドアに「パノラマオープンドア」と呼ばれる大開口のセンターピラー内蔵ドアを採用した事が最大の特徴でした。
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全車フロント・セパレートシート仕様に
スタイリングはキープコンセプトにより先代のイメージが受け継がれた他、ボディサイズも先代と大差ない全長4,045mm×全幅1,690mm×全高1,535~1,545mmの5ナンバーサイズが維持されました。ホイールベースは20mm短縮され2,500mmとなり、車両重量は衝突安全性能の強化もあり若干増加し、1,130~1,220kgとなりました。
先代同様2列シート5人乗り仕様の室内は、フロント・ベンチシート仕様が廃止されセパレートシート仕様に統一されました。又、センターメーター方式やインパネシフト、楕円ステアリングホイールの採用により、運転席廻りの雰囲気が一新されました。サスペンション形式は、先代同様のフロント:ストラット式・リア:トーションビーム式(FF)/トレーリングリンク式(4WD)が踏襲されました。
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エンジン刷新でアウトプットと燃費が向上
駆動方式も同様にFFとフルタイム4WDが設定され、エンジンは引き続き1.5L直4 DOHCが搭載されたものの、型式が5E-FE型から1NZ-FE型に変更されました。スペックはFF用が最高出力109ps/最大トルク14.4kgm、4WD用が最高出力105ps/最大トルク14.1kgmで、共に先代から大幅なアウトプット向上を果たすと共に、燃費も改善されました。
トランスミッションは先代同様、全車電子制御4速トルコン式ATとの組み合わせでした。グレード体系は、グレード名無しのベースグレードの他、電動格納式リモコンドアミラーやプライバシーガラスなどが備わる「Cパッケージ」、センサー式オートエアコンなどが装備される「Gパッケージ」、エアロパーツやアルミホイールが装着されるスポーティな「Sパッケージ」がラインナップされました。
そして2005年8月の一部改良で、ディスチャージヘッドランプにオートレベリング機構が採用された他、全車にLED式ハイマウントストップランプやフロントフェンダー部にサイドターンシグナルランプが装備されました。次いで2006年12月の一部改良では、全車にフォグランプが標準装備されると共に、リアコンビネーションランプの意匠変更やボディカラーの追加などが行われました。
そして2011年10月に後継モデルの発売もなく生産終了となり、ラウムの車名はトヨタのラインナップから消滅しました。尚、翌2012年7月に実質的な後継モデルとなる「スペイド」がリリースされました。