1984年に初代モデルがデビューしたトヨタのSUV「ハイラックスサーフ」は、1989年5月にフルモデルチェンジを実施し2代目モデルに移行しました。初代モデルがハイラックスをベースとした米国製の特装車「ウィネベーゴ・トレッカー」の改良版で、リムーバブル・ハードトップの採用が特徴であったのに対し、2代目はオリジナル設計となると共に、一般的なメタルトップボディに変更されました。
新たに4ドアをラインナップ
スタイリングは先代同様のボクシーで無骨なイメージが受け継がれた一方、2ドアのみの設定だった先代に対し、新たに4ドアが追加されました。又、引き続き5ナンバー登録のワゴン仕様(2ドア/4ドア)と、4ナンバー登録のバン仕様(4ドアのみ)が用意されました。ボディサイズは初期型で全長4,470mm×全幅1,690mm×全高1,745mmで、先代から全長が30mm延長された以外は同一の数値でした。
ホイールベースは2,625mm、車両重量は1,600~1,710kgでした。サスペンション形式は、フロントは先代後期型同様のダブルウィッシュボーン/トーションバー式を踏襲し、リアはリジッド・リーフ式からトレーリングリンク/コイル式に変更されました。駆動方式は先代に設定のあったFRが廃止され、全車パートタイム4WDに一本化されました。
3種類のエンジンでスタート
ディファレンシャルには、新開発されたADD(オートマチック・ディスコネクティング・ディファレンシャル)が採用されました。エンジンは、発売当初ワゴン用に2L直4OHVガソリンNAの3Y-E型(最高出力97ps/最大トルク16.3kgm)及び2.4L直4SOHCディーゼル・ターボの2L-T型(最高出力94ps/最大トルク22kgm)が、バン用に2.8L直4SOHCディーゼルNAの3L型(最高出力91ps/最大トルク19.2kgm)が搭載されました。
トランスミッションは5速MTの他、ガソリン車にのみ4速トルコン式ATも用意されました。グレード体系は、ワゴンが「SSR」と「SSRリミテッド」の2タイプで、バンは「SR」のみのモノグレードでした。そして1990年8月に、3L V6SOHCガソリンNAの3VZ-E型エンジン(最高出力150ps/最大トルク25kgm)搭載車が追加されました。トランスミッションは5速MTと4速ATが設定されました。
同時に2.4Lディーゼル車に4AT仕様が追加され、2Lガソリン車は5速MT仕様のみとなりました。次いで1991年8月に最初のマイナーチェンジを受けフェイスリフトが実施されると共に、ワイドフェンダーと背面スペアタイヤが備わる3ナンバー仕様のワイドボディーが追加されました。同時にワゴンのグレード体系が変更され、「SSR」「SSR-X」「SSR-G」の3タイプとなりました。
次いで1993年5月に2度目のマイナーチェンジが実施され、2ドアとバンが廃止されると共に、ディーゼル車のエンジンが環境性能を高めた3L直4SOHCターボの1KZ-TE型(最高出力130ps/最大トルク29.5kgm)に置換されました。同時に、ディーゼル車に新グレード「SSR-V」が追加されました。そして1995年12月にフルモデルチェンジが実施され、3代目N180系に移行しました。