1980年6月に日産チェリー店向け大衆車「パルサー」の日産プリンス店向けバージョンとしてデビューした「ラングレー」は、1986年10月に4年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け、3代目N13型に移行しました。「スカイラインズ・ミニ」のキャッチフレーズの元、一部モデルに「スカイライン」を彷彿とさせるディテールが採用された事が特徴でした。
4ドアセダンを新設定
ボディタイプは初代以来設定される3ドアハッチバックと、先代の5ドアハッチバックに代わり設定された4ドアセダンの2タイプでした。ボディは基本的に姉妹車種の「リベルタビラ」と共通ながら、殊にセダンにはスカイラインを彷彿とさせる丸型4灯式テールランプが採用されるなど、独自のテイストが取り入れられました。
ボディサイズは全長4,035mm(ハッチバック)/4,255mm(セダン)×全幅1,655mm×全高1,380mmで、ハッチバック同士の比較では先代から全長が60mm、全幅が30mm拡大され、全高は10mm低くなりました。ホイールベースは2,430mmで、先代より15mm長く設定されました。サスペンション形式は、先代のフロント:ストラット式/リア:トレーリングアーム式から4輪ストラット式に変更されました。
4種類のエンジンを用意
駆動方式は当初、従来同様FFのみの設定で、エンジンは1.5L直4SOHCガソリン電子制御式キャブレター仕様のE15S型(最高出力73ps/最大トルク11.8kgm)及び同EGI仕様のE15E型(最高出力82ps/最大トルク12.5kgm)、そして1.7L直4SOHCディーゼルのCD17型(最高出力55ps/最大トルク10.6kgm)が先代からキャリオーバーされました。
同時にそれらに加え、新たに1.6L直4DOHCガソリンEGI仕様のCA16DE型(最高出力120ps/最大トルク14kgm)が用意されました。トランスミッションは、4速/5速MTと3速/4速トルコン式ATが設定されました。トップグレードはE15E型及びCA16DE型エンジンを搭載する「GT」で、インパネやステアリングホイールにR31型スカイラインに類似した意匠が採用されました。
そして翌1987年1月、歴代ラングレー初となるフルタイム4WD車(トリプルビスカス・フルオート・フルタイム方式)が追加されました。次いで1988年9月のマイナーチェンジにより、1.5Lガソリンエンジンが12バルブ化された電子制御式キャブレター仕様のGA15S型(最高出力85ps/最大トルク12.5kgm)及びEGI仕様のGA15E型(最高出力97ps/最大トルク13.1kgm)に置換されました。
そして1990年8月、ベースモデルである「パルサー」がフルモデルチェンジによりN14型に移行すると同時に、それに統合される形でリベルタビラ共々生産終了となりました。