2000年6月、ダイムラー・クライスラー(現ダイムラーAG)はミディアムモデル「Cクラス」に7年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、2代目W203型に移行させました。抑揚あるボディラインや異型ヘッドランプの採用によりアグレッシブなスタイリングに変貌すると共に、新たにクーペやフルタイム4WDモデルが追加されました。
フロントサスペンションを変更
ボディタイプは当初、先代同様に4ドアセダンと5ドアステーションワゴンがラインナップされました。セダンのボディサイズは全長4,535mm×全幅1,735mm×全高1,425mmで、先代から若干拡大されると共に、ホイールベースも25mm延長され2,715mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはダブルウィッシュボーン式からストラット式に変更され、リアはマルチリンク式が踏襲されました。
当初、駆動方式は従来同様FRのみの設定で、搭載エンジン及びグレード体系は、ガソリンは1.8L直4(最高出力129ps)の「C180」、2L直4スーパーチャージド(最高出力163ps)の「C200コンプレッサー」、2.4L V6(最高出力172ps)の「C240」、2.8L V6(最高出力197ps)の「C280」、3.2L V6(最高出力354ps)の「C32AMG」がラインナップされました。
一方ディーゼルは、2L直4ターボ(最高出力101ps)の「C200CDI」、2.2L直4ターボ(最高出力143ps)の「C220CDI」、2.7L直5ターボ(最高出力172ps)の「C270CDI」がラインナップされました。トランスミッションは、6速MTと5速トルコン式ATが設定されました。そして同年10月に、2ドアクーペの「スポーツクーペ」が追加されました。
こちらのグレード体系はC180/C200コンプレッサー/C220CDIの他、2.3L直4スーパーチャージドエンジン(最高出力190ps)搭載の「C230」が設定されました。次いで2002年、C180に代わり1.8L直4スーパーチャージドエンジン(最高出力143ps)搭載の「C180コンプレッサー」が設定されると共に、C200コンプレッサーのエンジンが1.8L直4スーパーチャージドのハイチューン版(最高出力162ps)に置換されました。
フェイスリフトと共にグレード体系を変更
更に、C280に代わり3.2L V6エンジン(最高出力218ps)搭載の「C320」が設定された他、3L直5ディーゼルターボエンジン搭載の「C30CDI AMG」がリリースされました。又、同じ年にフルタイム4WD「4MATIC」仕様車(C240/C320)が設定されました。次いで2004年にフェイスリフトが実施されると共に、搭載エンジン及びグレード体系の見直しが図られました。
C240に代わり2.5L V6(最高出力204ps)搭載の「C230」が、C320に代わって3L V6(最高出力231ps)搭載の「C320」と3.5L V6(最高出力272ps)搭載の「C350」が、C32AMGに代わり5.4L V8(最高出力367ps)搭載の「C55AMG」が設定されました。又、新たに3L V6ディーゼル(最高出力224ps)搭載の「C320CDI」が追加されました。
更に、スポーツクーペのみに1.8Lスーパーチャージドのデチューン版(最高出力122ps)を搭載する「C160」が追加されました。そして翌2005年にスポーツクーペが生産終了となり、セダン/ワゴンは2006年12月に3代目W204型にバトンタッチされました。日本市場における2代目Cクラスは、2000年9月にまずC180/C200コンプレッサー/C240/C320/C32AMG/C200コンプレッサースポーツクーペの導入が開始されました。
次いで2002年にC240 4MATICが追加され、2005年にはフェイスリフト版に切り替えられると同時に、C240/C240 4MATIC/C320/C32AMGに代わりC230/C280/C280 4MATIC/C55AMGが導入されました。そして2007年6月にW204型に切り替えらえれました。