1978年にトヨタ自動車初のFF車として発売されたコンパクトカー「コルサ」は、1990年9月に4年ぶり3度目のフルモデルチェンジを受け4代目モデルに移行しました。5ドアハッチバックが廃止された一方で、2代目モデル以来となる4ドアセダンがラインナップに加わりました。又、歴代モデル初のフルタイム4WD車が設定された事も4代目モデルの特徴でした。
曲線基調のスタイリングに
ボディタイプは3ドアハッチバックと4ドアセダンの2種類で、3ドアハッチバックのスタイリングは先代の直線基調か曲線基調に変貌すると共に、リトラクタブルヘッドランプ仕様の「リトラ」シリーズが廃止され全車固定式ヘッドランプとなりました。一方4ドアセダンは、ハッチバックの雰囲気を踏襲しながらハイデッキのフォルムが採用されました。
ハッチバックのボディサイズは全長3,930mm×全幅1,645mm×全高1,365~1,380mmで、先代から全長・全幅が若干拡大されました。一方、セダンはそれより一回り大きくそれぞれ4,110mm×1,660mm×1,370~1,385mmでした。ホイールベースは両ボディ共先代と同一の2,380mmで、車両重量は若干増加し810~1,020kgとなりました。
ガソリンエンジンを一新
サスペション形式は、FF車は先代同様のフロント:ストラット式/リア:トーションビーム式を踏襲する一方、4WD車はリアに4リンク式が採用されました。エンジンはガソリンユニットが一新され、1.3L直4DOHCの4E-FE型(最高出力100ps/最大トルク11.8kgm)、1.5L直4DOHCの5E-FE型(最高出力100ps/最大トルク12.8kgm)及び5E-FHE型(最高出力115ps/最大トルク13.8kgm)の3種類となりました。
又、引き続き設定されたディーゼル車には、先代からキャリオーバーされた1.5L直4SOHCターボの1N-T型エンジン(最高出力67ps/最大トルク14kgm)が搭載されました。トランスミッションは先代同様、1.3L車に4速MT/3速トルコン式ATが、1.5L車に5速MT/4速トルコン式ATが設定されました。又、4WD車は5E-FE型エンジン搭載車のみに設定されました。
グレード体系は、ハッチバックが下から「TX」「MOA」「SOPHIA」「SX」「SZ」の5タイプ、セダンが「TX」「AX」「AX-X」「VIT」「VIT-X」「VIT-Z」の6タイプでした。そして1992年4月に、特別仕様車「MOAスペシャル」「AXスペシャル」「VIT-Xリミテッド」が設定されました。
次いで同年8月にマイナーチェンジが実施され、前後バンパーやフロントグリルなどの意匠変更と共に、サイドドアビームが追加されました。続いて同年12月に、特別仕様車「MOAスペシャル」「AXスペシャル」が再度設定されました。次いで1993年8月の一部改良で、装備の充実が図られると共にエアコンに新冷媒が採用されました。
そして1994年9月にフルモデルチェンジが実施され、5代目L5♯型に移行しました。