初代「スズキ・ワゴンR」は、軽乗用車初のトールワゴンとして、1993年9月に発売されました。スタイリングは、直線を基調としたボクシーなもので、シンプルかつ機能美が感じられるものでした。又、後席用ドアが左側のみに備わる4ドア仕様(ハッチゲートを含めて4ドア)であった点が、特徴でした。
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ボディとエンジンのスペック
ボディサイズは、全長と全幅は当時の軽自動車規格に則り、3,295mm×1,395mmという標準的なものでしたが、全高が当時のハッチバックセダンよりも遥かに高い1,640mm~1,695mmに設定されているのが特徴でした。その為、ヘッドクリアランスが大きく居住性が優れていた上、着座位置も高めに設定されたので、視界も良好でした。
初代ワゴンRのCM ’93
エンジンは、アルトと共通のF6A型0.66L直3SOHCで、発売当初は最高出力55ps、最大トルク5.8kgmのNA仕様のみが用意されました。トランスミッションは、3速トルコンATと5速MTが選択出来ました。駆動方式はアルトと同様FFがベースで、オンデマンドタイプの4WDも用意されました。車両重量は730kg~800kgで、ハッチバックセダンの平均値よりも50kg程重かったものの、ボディ容積の割には軽量でした。
RCJカーオブザイヤー受賞と、ターボエンジン追加
ワゴンRは、そのコンセプトが消費者から高く評価され、メーカーが予想していた以上の大ヒット作になりました。そして、発売翌年の1994年にはRCJカーオブザイヤーを受賞するなど、評論家筋からの評価も上々でした。スズキはそれに満足する事なく、更にユーザー層を広げる為に、その後様々なバリエーションが追加されました。
まず、1995年2月に、SOHCターボエンジン搭載グレードが追加されました。最高出力61ps、最大トルク9.2kgmのスペックを備え、モアパワーを望むユーザーの要望に応える動力性能を発揮しました。外観上は、ボンネット上のエアスクープで識別が可能でした。トランスミッションは、NA仕様と同様3速トルコンATと5速MTが選択出来、駆動方式も同様にFFと4WDが選択出来ました。同年10月にマイナーチェンジが実施された際に出力が向上し、最高出力64ps、最大トルク10kgmとなりました。
5ドア追加とパワートレイン変更
1996年8月には、5ドア仕様が追加されました。当初の4ドア仕様は、ユーザーから後席へのアクセスが不便であるとの指摘がありました。元々、後席に乗車した子供等が車道側に降りるのを防止する為の配慮によるものでしたが、ユーザーの要望を反映する形で、より利便性の高い5ドアボディが市場に投入されました。
次いで1997年4月のマイナーチェンジの際には、ベースグレードを除き、エンジンがDOHC化されたK6A型に変更されました。NA仕様のスペックは、最高出力58ps、最大トルク6.1kmgまで向上し、ターボ仕様も最高出力こそ64馬力規制の為不変であったものの、最大トルクが10.3kgmに向上しました。更に、上級グレードに4速トルコンAT仕様が追加されました。更に同年11月には、フロアシフトのみだったATにコラムシフト仕様が追加され、ベンチシートの採用と相まってウォークスルーが実現しました。
こうして、様々な面が改良され、派生グレードが追加された事で、ワゴンRは更にユーザーからの支持を集め、ベストセラーカーとして不同の地位を獲得しました。
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