スズキ自動車は1977年10月、前年に生産終了となった軽スペシャリティカー「フロンテ・クーペ」の後継車種となる初代「セルボ」を発売しました。2ドアクーペタイプのボディシェルや基本メカニズムをフロンテクーペから受け継ぎながら、前年に改正された軽自動車規格に適合すべくボディサイズや排気量の拡大が図られました。
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フロンテクーペをリファインしたスタイリング
スタイリングは、基本的にジョルジェット・ジウジアーロの原案によるフロンテクーペと共通であったものの、全幅の拡大や前後バンパーの大型化、ヘットランプやフロントマスクのリデザイン、ガラスハッチの追加など少なくない変更が加えられました。ボディサイズは全長3,190mm×全幅1,395mm×全高1,210mmで、規格変更に伴いフロンテクーペから全長が195mm、全幅が100mm拡大されました。
ホイールベースは20mm延長され2,030mmとなり、車両重量はトップグレード「CX-G」が550kgで先代の同等グレードから大人一人分程増加しました。サスペンションはフロンテクーペ同様、フロント:ダブルウィッシュボーン式/リア:セミトレーリングアーム式による4輪独立懸架方式で、駆動方式もRRが踏襲されました。
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スズキ セルボのCM
スズキ セルボのエンジン音
エンジンは550ccに
エンジンは、フロンテクーペの水冷360cc2ストローク直3から水冷2ストローク550cc直3シングルキャブレター仕様のT5A型に置換されました。スペックは最高出力28ps/5,000rpm・最大トルク5.3kgm/3,000rpmで、昭和51年排出ガス規制対応の影響で最高出力はフロンテクーペからドロップしたものの、排気量拡大の効果で最大トルクは大幅にアップし扱い易さの面では向上を果たしました。
トランスミッションは、フロンテクーペ同様に4速MTが組み合わせられました。インテリアは、フロンテクーペに類似したデザインのインパネが採用された一方で、ステアリングホイールは3本スポーク式から4本スポーク式に変更されました。又、2+2シーター仕様である点はフロンテクーペ後期型と同様ながら、リアシートが大型化されると共に可倒式バックレストが採用されました。
グレード体系は下からベースグレードの「CX」、女性向けグレードの「CX-L」、最上級グレードの「CX-G」の3タイプがラインナップされ、CX-Lには木目調インパネやバニティミラーが、CX-Gにはフロント・ディスクブレーキや6眼式メーター、熱線入りリアウィンドウが装備されました。
そして1979年にマイナーチェンジが実施され、ハイバック型だったフロントシートがヘッドレスト分離型に変更された他、新たにマルチユースレバーを採用するなどの仕様変更が行われました。そして1982年6月にフルモデルチェンジが実施され、2代目SS40型に移行しました。
後継モデル:2代目セルボ
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