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トヨタ メガクルーザー (1996-2001):自衛隊向け高機動車の民生バージョンとして登場 [BXD20V]

トヨタ自動車は1996年1月、陸上自衛隊向けの高機動車を一般向けに仕様変更した大型SUV「メガクルーザー」をリリースしました。ラダーフレーム式シャシーやデフロック機構が備わる前後及びセンターデフ、4WS(4輪操舵システム)などの採用や、420mmに設定された最低地上高などにより、極めて高い悪路走破性を持つモデルでした。

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ハマーよりも巨大なボディ

5ドア6人乗り仕様のボディは、米国製の同カテゴリー車「ハマーH1」に類似した機能性重視の無骨なフォルムが備わり、そのボディサイズは全長5,090mm×全幅2,170mm×全高2,075mmでハマーよりも全長が400mm程大きく、ホイールベースもそれより若干長い3,395mmに設定されていました。車両重量は2,850kgで、ハマーとの比較では200~400kg程軽量に抑えられていました。

サスペンションは、4輪ダブルウィッシュボーン独立懸架式の形式はハマーと同一となる一方、スプリングはハマーのコイルに対しトーションバーを採用する点が相違点でした。又、前後のデフにはLSDが標準で備わり、ブレーキはハマーと同様4輪インボード・ベンチレーテッドディスク式が採用されました。

4L級のディーゼルターボエンジンを搭載

タイヤは37×12.50R17.5-8RPLTという巨大かつ特殊なサイズで、オプションでリアタイヤの空気圧を車内から変更出来る空気圧調整装置が用意されました。最小回転半径は5.6mで、4WSの恩恵で巨大なボディサイズから想像されるよりも小さな数値でした。エンジンは、当初4.1L直4OHVディーゼルターボの15B-FT型(最高出力155ps/最大トルク39kgm)が搭載されました。

それに組み合わせられるトランスミッションは、副変速機付の4速トルコン式ATでした。因みにエンジンのスペックは、6.5L V8ディーゼルターボエンジンを搭載するハマーH1の最高出力195ps/最大トルク59.4kgmと比較すると、控えめな数値となっていました。その他、108Lもの容量を持つ燃料タンクが備わる点も特徴でした。

グレードはモノグレード設定で、装備面では前後フォグランプ、マニュアルエアコン、パワーウィンドウ、パワードアロック、AM/FMラジオ付カセットステレオなどが標準で備わり、オプションとして運転席SRSエアバッグシステムやサンルーフ、アルミホイールなどが用意されました。又、ボディカラーはホワイトとダークブルーの2色が設定されました。

発売時の車両価格は962万円で、当時の国産乗用車としては「ホンダ・NSX」に匹敵する極めて高額な車種でした。そして1999年5月、エンジンが電子制御式高圧噴射ポンプ仕様の15B-FTE型(最高出力170ps/最大トルク43kgm)に置換されました。それい伴い車両重量が2,900kgに増加した他、車両価格も980万円に上昇しました。

そして2001年8月、後継車種が発売される事もなく生産終了となり、同年12月をもって在庫分の販売も終了となりました。

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